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ヒューマンドキュメント

品質保証/門内佑介

"EIZO品質"を守り、向上させていく。
その気概を胸に、目を光らせる。

門内佑介  
PROFILE
●門内佑介(もんない ゆうすけ)
品質保証部部品品質保証課。2019年入社。工学部卒業。モットーは「住する所なきを、まず花と知るべし」

無我夢中だった入社2年目の夏

入社2年目の夏は忘れられません。私の主な仕事は、モニターのキーパーツである表示デバイスの品質を評価・検証し、製品リリース後にもその品質を管理し続けることです。例えば、画面内の位置によって色や輝度のばらつきはないか、回路に異常はないか、微細な傷や割れがないかなどを厳しくチェックしています。この夏、あるモニターの本格的な生産が始まった直後に外観上の不具合が見つかったのです。試作段階では検出されなかった問題が、量産のフェーズになって浮き彫りになることが例外的に発生することもあります。
とはいえ、その不具合は定量的に示せるようなものではなく、感覚的な症状。しかも、特定の条件でしか発生せず、かつ全ての個体で発生するわけではありませんでした。それでも、多くのユーザーに期待される"EIZO品質"を守るためには決して見過ごすことはできません。不具合を引き起こすトリガーは何か。社内の関連部門やパネルメーカーとともに原因究明にあたったところ、パネルの製造時に行う処理の違いによって発生することが判明したのです。
改善するにはパネルの構造設計を変更してもらう必要がありました。しかし、設計変更が生じたからと、量産を止めるわけにはいきません。製品の完成をユーザーの皆さまが心待ちにしているからです。メーカー側に改良を求めるのと並行し、他部門の社員からも協力を得ながら在庫を一つひとつスクリーニングしていきました。
無我夢中で改善に取り組む中であっという間に時間は過ぎ、設計変更も無事に終わって再び量産が軌道に乗った時には季節は冬になっていました。

「この仕事なら門内に任せる」が目標

トラブルはないに越したことはありませんが、それを経験とし、今後の糧としていくことは同じくらい重要です。入社2年目の出来事に関しても、部品を採用する際のチェック項目を見直したり、信頼性試験の方法を変えたりといった再発防止策の強化に生かしています。数値化の難しい感覚的な不具合に関しても、いかにして定量化し、基準化していくかも追求していきたいと考えています。
品質保証の仕事は、文字通りEIZO品質を守る根幹。物事を俯瞰して判断し、若手であっても時には開発や製造部門のリーダークラスの先輩と意見を戦わせることが必要です。もちろん、私自身、知識も経験もまだまだ不足していることは否定できません。それでも、将来的には「このプロジェクトならば門内に任せる」と信頼してもらえる存在になりたい。そのためにも、品質保証に関わることだけでなく、ハードウェアもソフトウェアも、製品全体についてより深く知りたいと思っています。受け身ではなく、積極的に、これからも成長に向けて学び続けていきます。

[この内容は 2023年2月にインタビューしたものです]

門内佑介への一問一答

Q. 学生時代に打ち込んでいたことは何ですか。
A. 小学校から学生時代までずっと打ち込んでいたのが野球です。ポジションはショートやピッチャー。体を動かすことが好きで、今も社内のクラブチームに所属しています。主に電気電子工学や情報工学を学んでいましたが、大学でないとできないことをしようと思い、卒業研究では生体センサーやウェアラブル端末を用いてストレスなどを評価する介入研究を行っていました。
 
Q. どんな上司がいますか。
A. 相談しやすい雰囲気をつくってくれていて、いつも的確なアドバイスをくれます。若手の意見にも丁寧に耳を傾けてくれますし、風通しのいいオープンな雰囲気です。
 
Q. あなたのモットーは何ですか。
A. 能を大成させた世阿弥の「住する所なきを、まず花と知るべし」を大切にしています。これは、受け継いだものに固執し、満足するのではなく、常に変化していく重要性を説いた言葉です。社会のシステムも価値観も評価軸が常に変わっていく中、自分自身もアップデートを重ねていきたいと考えています。

 

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