新たな価値を支える品質マネジメント
お客様の映像環境を快適にする安全で高品質な製品・ソリューションをご提案し、お客様の信頼に応え続けるため、当社の品質に対するコミットメントを「品質基本方針」として定めています。これを国内外のすべてのグループ会社に展開し、全社で一貫した方針のもと、品質保証活動を実行しています。
品質基本方針
EIZOグループは、質の高い優れた製品・サービス・ソリューションを提案・提供し、お客様の信頼に応え続けます。
- 世界最高の技術水準を追求し、より優れた製品を目指す。
- 環境保全責任を果たすべく、商品開発から生産・販売・サービスに至る全ての事業活動において、環境負荷の改善に取り組む。
- 全ての事業活動において、全員参加の品質目標を設定・実行し、レビューする。
- 品質マネジメントシステムを構築し、その有効性と適切性持続のため、定期的にレビューし、継続的な改善を行う。
- 品質、有効性及び安全性を確保した医療機器を提供し、医療関係者及び医療を受ける人双方の信頼に応える。
- 法的及び社会的な要求事項を遵守する。
2018年4月1日
EIZOグループ 担当役員
常務執行役員 藤井 健一
品質マネジメントシステム
品質基本方針に基づき、企画・開発から、製造・販売・アフターサービスに至るまで、一貫した品質マネジメントシステムを構築しています。また、国際品質マネジメント規格であるISO9001、ISO13485(医療機器)認証を取得し当社の品質マネジメントシステムに取込むことで、継続的で自発的な各プロセスの質の向上に努めています。
ISO9001
- マネジメントシステム規格
- ISO 9001:2015
- 登録認証番号
- 09 100 3295
- 初回認証取得年
- 1993年
- 認証適用範囲
- 映像表示装置とその周辺機器の企画、設計・開発、製造、販売及びサービス
- 認証機関
- TUV Rheinland Cert GmbH
ISO13485
- マネジメントシステム規格
- EN ISO 13485:2016
- 登録認証番号
- SX 601461700001
- 初回認証取得年
- 2005年
- 認証適用範囲
- 医療システム(OR、IVR、画像診断システム及びPACS)用の映像表示装置とその周辺機器の設計・開発、製造、流通、設置及びサービス
- 認証機関
- TÜV Rheinland LGA Products GmbH
EIZOの品質保証体制
企画・開発・調達・製造・営業・サービスまですべての機能がグループ内にあるメリットを活かし、ユーザーの要望・潜在的なニーズをきめ細かく、的確に捉え、すばやく製品・サービスに求められる性能・品質水準へ反映し、徹底的に品質をつくりこむ体制が大きな強みとなっています。
企画・開発プロセスでの品質力
妥協のない品質を実現するために、企画・開発の早い段階から品質保証部門を中心に設計・開発部門、製造現場のものづくりに関わる部門が一体となり、一貫した品質保証活動を計画的に行うことにより、高い品質水準を最適な形で実現しています。
企画段階での課題・リスクの洗い出し
革新的な製品の実現には、新しいデバイス・映像処理技術・生産技術が必要ですが、一方で、新しい技 術には未知のリスクが潜んでいます。 そのため、開発の初期段階で、企画・開発・製造・品質保証からカスタマーサポートまでのすべての部門が集まり、新技術導入時の課題・リスクを徹底的に洗い出します。
上流設計の強化と自社開発の強み
開発プロセスでは、洗い出された課題、リスクも含めて製品設計の要件を明確にして、3D-CADの利用や高速信号伝送、熱、EMIのシミュレーションなどにより、上流設計の強化(フロントローディング)を行っています。厳しい使用条件に対応するシステム回路やソフトウェアのモジュール設計、表示モジュールの設計などにおいて、一貫した自社開発を行うことにより、高い品質水準を最適な形で実現しています。
生産性を考慮した製品設計
開発部門の他、製造、品質保証、カスタマーサポート部門などものづくりに関わる部門が集結しているメリットを活かし、開発の初期段階でこれらの部門が作業性・生産性を意識した構造設計や調整方法、工程設計に携わることで、量産段階での安定した品質を実現しています。
国際規格に準拠した品質検査を社内設備で実施
ユーザーが必要とする厳しい要求に応え、高品質・高信頼性を実現するために、当社では、高温・低温試験や振動・落下試験などの信頼性試験をはじめ、EMI、EMS、安全規格に関する高度な評価・試験設備を自社で保有しています。
世界各国の法令・規制や各種認証規格への適合に加え、各市場・用途に応じた徹底的なリスクアセスメントを行い、様々な事象・事例を反映した自社信頼性基準を基に、国際基準の品質試験を迅速かつ入念に実施、設計・製造部門へ円滑にフィードバックを行うことで、EIZO製品の確かな品質と高い信頼性を支えています。
● MIL-STD-810対応試験評価棟
米国国防総省が調達する物資の規格/評価ガイドラインに定められる、極端な温度・湿度、振動、衝撃等の環境下での試験に対応。
● 10m法電波暗室
ISO/IEC17025 に基づく米国標準技術研究所(N.I.S.T.)NVLAPのEMC試験所認定取得(2002年取得)。同様に TUVから認定取得(2003年取得)。
調達プロセスでの品質力
当社は世界中から10,000種を超える部品を調達しています。
安定した製品を提供するためには、調達する部品の品質確保が欠かせません。当社は、調達取引先に調達方針・ガイドラインを明確に提示し、開発初期段階から調達取引先とともに当社が求める品質をつくりこんでいきます。また、つくりこんだ品質の維持・向上への継続的な取組みとして、調達する部品の製造現場の監査や品質状況の監視、不具合解析・改善などの品質向上活動を調達取引先と密接に連携し実施しています。
このように、当社は技術ノウハウや市場からのフィードバックを調達取引先に展開・共有し、長期にわたってともに成長できる協業体制・パートナーシップを構築しています。
徹底した部品仕様の明確化
下記は代表的な部品調達の流れです。部品を調達する前に、まずは当社が求める部品の仕様・スペックがどのようなものであるかを明確化した要求仕様書を発行します。その後、調達先を審査・選定し、部品についてもサンプル品をもとに、評価・検証を行います。調達先及び部品の仕様が確定したら、最終的に、部品ごとに納入仕様書を取り交わし、部品の仕様・スペックを確定します。このように、製品に使用される全ての部品に対し、仕様を明確にしています。
サンプル評価・調達取引先との協業
サンプル品の評価・検証を通して、調達取引先と協力しながら品質を作りこんでいきます。
当社ノウハウや市場からのフィードバックを調達取引先にも展開・共有し、共に成長できる協業体制・パートナーシップを構築しています。
量産後の品質モニタリング・改善活動
作りこんだ品質を量産後も維持するために、実際の製造現場の監査や品質状況の確認などを行います。品質に重大な影響を及ぼす「サイレントチェンジ 」を防ぐために、当社独自の変化点管理ガイドラインを提示しています。
生産プロセスでの品質力
各生産工程では輝度やコントラストといったモニターにとって重要なパラメータを自動で記録、蓄積し、様々な観点から分析し、リアルタイムに品質の監視をしています。また、これらのビッグデータを、品質管理基準の定量化、生産工程の効率化、新規開発製品へのフィードバックなどに活用しています。
EIZO流のものづくり販売・アフターサービスプロセスでの品質力
EIZOグループは、国内外のグループ会社及び販売代理店により、国内12拠点、海外30か国33拠点(2023年6月現在)で販売・アフターサービスを展開、グローバルで統一された高水準で安心感のあるアフターサービス、及び市場要望へのタイムリーな対応を実現しています。また万一、安全や品質に関わる問題の発生時には、迅速かつ的確な対応(原因究明、製品の無償修理、情報開示など)を実施する体制を整えています。
WEBサイトを通じたサポート
お客さまの問題解決のために、Webサイトを通じたお客さまサポートサービスを世界中で展開しています。当社のWebサイトでは「よくあるご質問」「互換性情報」「取扱説明書」「製品保証」といったサポート情報を製品別に掲載するとともに、最新のソフトウエアやドライバーなどのダウンロードを可能にしています。
お問合せ窓口
グループ各社において、お客様からの製品や技術に関するお問合せ・ご相談をお受けする窓口(電話・メール含む)を設けています。お客様からいただいたお問合せやご要望は、速やかに関連部門、グループ内で情報共有し、適切な対応を取るとともに、製品開発やお客様への情報提供の改善に反映するように努めています。
日本では「EIZOコンタクトセンター」を本社に設け、電話やメール、FAXにて製品仕様や機能についてのご質問、製品購入の際のご相談にお答えしています。
EIZOサポートネットワーク(日本)
日本では、法人向けの導入設置時のサポートや点検・品質管理をEIZOサポートネットワーク株式会社にて承っています。個人の方も含め、修理・点検をお受けする際にはご不便の無いよう、貸出機ご提供をしています。また、災害により被害を受けたお客様がお持ちの当社製品については無償点検を実施するなど、万一の故障においてもお客様の不都合を最小限とするよう、的確かつ迅速な対応を可能にするサポート体制を構築しています。
EIZO品質だからできる長期保証
お客様に長期にわたり安心して製品をご利用いただくため、お買い上げ日から最大5年間かつ製品使用時間が30000時間以内であれば無償にて修理を承ります。また、各製品の生産終了後、最低限5~8年間は修理サービスをご提供しています。
※保証期間及び補修用性能部品の保有期間は製品によって異なります。詳しくはこちらをご参照ください。
品質事故発生時の対応
製品、サービス、ソリューションの品質改善活動を通じて品質事故の未然防止に注力することはもちろん、日常の業務活動において「品質事故や品質事故の発生を予見させる情報」を収集し、万が一、安全や品質に関わる問題が発生した際は、迅速かつ的確な対応(原因究明、製品の無償修理、情報開示など)を実施する体制を整えています。
品質事故発生時の対応フロー
品質事故が発生した場合は、当社の品質保証部門に報告が入ります。同部門は諸対応の統括部門として事実関係の把握、情報の分析を行い、社長および役員へ報告し、リコール要否など対応について判断を仰ぎます。リコールの実施を決定した場合、対策本部を設置し、各法規制に関係する関連当局への報告を含む、所定のリコールプランに基づき、迅速かつ的確な対応を実施し、事故の多発拡大を防止します。