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ヒューマンドキュメント

商品設計・開発[回路]/松村翔

映像によるトータルソリューションを加速
現場が求めるカメラ開発の最前線で奮闘

松村 翔  
PROFILE
●松村 翔(まつむら しょう)
2016年 大学院情報工学専攻を修了しEIZOに入社。商品開発2課に配属
2019年 エンベデッドシステム開発課でカメラ開発に携わる
2022年 グループ会社「カリーナシステム」に半年間出向(エンベデッドシステム開発課と兼務)、シニアエンジニアとなる

監視用は夜間も見やすく、医療用は術野を鮮明に

私が在籍するエンベデッドシステム開発課は、モニター以外の製品開発を担っています。私が回路設計エンジニアとして関わるのは、カメラの開発です。監視用や医療用など特定市場向けを手がけていますが、用途が違えば求められる性能も当然、変わります。当社が手がける監視カメラは河川や飛行場などに設置され、人目では分かりにくい夜間の増水や不審者の侵入なども判別しやすいよう、高い感度が必要です。手術室に取り付ける術野カメラは、赤色系の多い血管や内臓などを見やすくすることにポイントを置き、製品開発を行わなければなりません。
現場の求めるニーズをつかみ、映像によるソリューションを提供する――。カメラ開発は新しい領域ではありますが、これまでEIZOが取り組んできた挑戦の延長線上にあることに変わりはありません。私が入社4年目に担当した監視用モニターの回路設計も、ニーズに真正面から向き合う意識を強く持ち、挑んでいました。モニターが活躍する場所は駅のプラットホーム。安全性を少しでも高められるよう、視覚障害のある人が使う白杖や点字ブロックを見やすく工夫し、導入した駅の職員さんからは「とても使いやすくなった」との声をいただきました。エンジニアとして大きな自信となり、やりがいを実感できたプロジェクトで、今でもこの時の喜びは忘れられません。

さまざまな技術の知識を深め、提案力を高めたい

カメラ開発はEIZOにとって新分野であり、製品の方向性や仕入れる部品の評価指標など、まだまだノウハウを積み上げていく必要があります。私自身が経験を重ねることも目的に、2022年にはグループ会社「カリーナシステム」の横浜開発センターに6カ月間、出向しました。同社はシステムカメラの開発に実績があり、EIZOと協力体制を築いて開発にあたっています。ただ、同じグループ会社とはいえ、開発に臨む体制や進め方などは異なります。カリーナシステムではソフトウェア, ハードウェア, 機構の担当がすべて一つの部門にまとまっており、少人数でスピーディーに開発を進めています。一方でEIZOでは各部門から多くの人数が関わり、高性能、高信頼性を実現するため着実に開発を行っています。実際に働く中で学んだり、戸惑ったりする場面は少なくなく、両社の強みをかけ合わせ、高め合っていく重要性を強く実感できた半年間だったと思います。
このように同じ国内でも企業文化や開発の手法は全く異なります。ならば、国が違えば、その差はさらに大きくなることでしょう。EIZOはグローバルに事業展開しています。課内には海外のグループ企業で経験を重ねた先輩も多く、私も機会があればアメリカやヨーロッパで働いてみたいと考えています。加えて、社内の開発についてももっと理解を深めたいです。ソフトウェアやハードウェア、機構設計など、あらゆる開発部門との連携を密にすることで、よりレベルの高いトータルソリューションを提供できます。幅広い知識と技術を身につけ、どの組み合わせがクライアントにとってベストになるのか、その答えを探し続けていきたいと考えています。

[この内容は 2023年2月にインタビューしたものです]

 

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