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ヒューマンドキュメント

資材調達/中田景子

私一人ではできなかった。
チーム戦だから乗り越えられた危機

中田 景子  
PROFILE
●中田 景子(なかだ けいこ)
資材部資材2課。2020年入社。法学部卒業。モットーは「あきらめずにベストを尽くす」

たった一つの部品が欠けてもEIZO製品は生まれない

モニターをはじめとした数々のEIZO製品は、自社工場で生産され、世界各国のユーザーのもとに届けられています。当たり前のことですが、たった一つでも部品が欠けていたら製品を完成させることはできません。それが1ミリにも満たない小さなものだったとしてもです。資材2課に配属されて2年目、その現実を強く意識する出来事がありました。
私の仕事は、基板上に実装する抵抗器やスイッチ、ヒューズといった細かな電子部品の調達です。20社ほどある取引先の中から性能や価格などを精査し、製品に最適なものを選定しています。入社から1年が経とうとする時、ある部品が納品を目前に控えたタイミングで、取引先から数週間遅延するとの連絡が突然入ったのです。その部品はEIZOのモニター全機種に使われているもの。供給されなければ、生産計画全体に影響してしまいます。頭の中はパニック状態でした。そんな時、冷静さを取り戻せたのは、上司や同僚たちの存在があったからです。生産状況を確認し、現在の在庫数でどれくらい持つのか。どの製品から優先して出荷していくか。取引先に1日でも早い納品を求める余地はあるか。解決すべき問題とその答えを次々と導いていってくれました。
この出来事を通して学んだのは、現状をしっかりと把握する大切さです。現在地をまず理解しなければ、問題解決へのゴールに向かう道筋は描けません。ただ、私一人では戸惑うばかりで、前に進めなかったことでしょう。チーム戦で乗り越えたこの危機が、大きな気づきを与えてくれました。

取引先を新規開拓。より安定した供給体制を

資材部の一員として歩む中で、大きな手応えを感じた出来事もあります。始まりは、これまで仕入れていた部品が生産中止となり、代替品を探さなければならなくなったことでした。ただ、その部品は市場が限られ、取引のあるメーカーや商社にあたっても色よい返事はなかなか得られませんでした。そんな時、ある資料を思い出したのです。それは資材部に配属後、自身の勉強としてさまざまな部品をまとめた資料でした。そこに載せた中には代替品となる部品は見当たらなかったのですが、そのうちの1社に目が留まりました。さらに調べてみたところ、代替品をつくっていることが分かったんです。その後、上司に提案し、新規取引先として契約を結び、無事に代替品の納入につなげることができました。
とはいえ、バイヤーとしてはまだ踏み出したばかりです。資材部の一員として、地震、台風といった災害や感染症の流行など、予期しない出来事に襲われても、安定して生産・出荷できる体制づくりを進めていきたい。そのためにも部品の知識や取引先とのコミュニケーションの取り方など、もっともっと積極的に学び成長していきたいと考えています。

[この内容は 2022年2月にインタビューしたものです]

中田 景子への一問一答

Q. 学生時代、どんな仕事に就きたいと考えていましたか。
A. 法学部だったこともあり、友達の多くは公務員志望で、私も最初は同じ道を考えていました。しかし、所属していた地方創生に取り組む学生団体の活動で、まち歩きのパンフレットの制作や関連イベントの開催などを手掛け、多くの人に評価されたことで卒業後の目標が変わりました。“つくったもので人に喜んでもらいたい”。その思いからメーカーへの就職を志望するようになりました。
 
Q. どんな上司がいますか。
A. 引き出しがたくさんあり、常に冷静です。何か問題が起こっても、解決までのストーリーが瞬時に見えているようで、適切な方法を示してくれます。
 
Q. あなたのモットーは何ですか。
A. 「あきらめずにベストを尽くす」がモットーです。先が見えずくじけそうになっても、考えることを決して放棄せず、目の前のできることから一つひとつ着実に取り組み、最後まであきらめずに取り組んでいきたいと思っています。
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