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ヒューマンドキュメント

要素技術開発/木戸口里美

AIを搭載した検出アルゴリズムを開発
自動化の推進で"EIZO品質"を守る

木戸口里美  
PROFILE
●木戸口里美(きどぐち さとみ)
2016年 電子機械工学専攻を修了しEIZOに入社。ASIC開発課に配属
2020年 表示デバイス開発課に異動
2021年 主任エンジニアに

コア技術を"産む苦しみ"も、"巣立つ喜び"も経験

部門異動はありましたが、入社以来、私が携わってきたのは要素技術の開発です。これは将来的に製品に組み込むコア技術を産み出すもので、実際に市場で日の目を見るまでにはどうしても時間がかかります。EIZOにとって新たな技術への挑戦がミッションであり、手探り状態からのスタートも少なくありません。私が1年目の頃から担当したのは、映像のコントラストの補正技術の開発です。撮影の環境上、海の中は青っぽく、内視鏡手術などにおける臓器の映像は赤っぽく色味が偏って映ってしまう中でも、魚や血管など見たいものを見やすくしたいというニーズをかなえる技術と言えます。しかし、当時は右も左も分からない状況。上司や先輩に支えていただきながら何とかカタチにすることができました。この技術が製品に搭載されたのは、3年ほどたってからです。時間はかかるかもしれませんが、その分、たくさんの部署の人たちの手を経て市場にリリースされた時の喜びも大きかったですね。
私が現在、表示デバイス開発課で担当するのは、モニターの欠陥の有無を検出するアルゴリズムの開発です。工場では従来、製造したモニターに欠陥や表示のムラがないかを人が目視で確認していました。そのため、検査工程の自動化や省力化を目的に、自動検査システムに搭載するアルゴリズムを開発しています。これは、カメラで撮影されたモニターの画像から、AI技術や画像処理で不具合を見極める仕組みで、2021年から一部の生産ラインに導入されています。このアルゴリズムも実用化までに2年以上がかかりましたが、社内でしっかりと役割を果たしているのを見ると、うれしさがこみ上げてきます。今はこの技術を試作時の検証にも生かそうと応用を進めているところ。欠陥を見逃さずEIZO品質を守るためにも、より一層の効率化を実現するためにも、開発に全力を傾けていきます。

インターンシップで感じた働きやすさ

EIZOでは女性のエンジニアはそれほど多くありません。ただ、それがそのまま、女性の働きにくい業種・職場を示しているわけでもないと思います。任される仕事に男女の差を感じたことはなく、特別扱いされることもありません。常に公平に仕事を任されるのでエンジニアとして、「女性だから」という視点で不安になることは一つもありません。
そんなEIZOの風通しのよさは、就活を始める前に参加したインターンシップの時から感じていました。「高品質なものづくりの最前線となる開発フロアはぴりぴりムードでは?」と勝手なイメージを持っていたのですが、現場に足を踏み入れると、皆さんとてもフレンドリーでした。先輩に教えていただきながらモニターの評価や改善・検討を担当する中で、「ここで働きたい」との気持ちが自然と膨らんでいったのを覚えています。
就活中の学生の皆さんには、ぜひこの機会にいろいろな会社・職場を見て回ってほしいと思います。就職はこれからの生活に関わる大事な出来事。たくさん迷い、とことん悩んでもいいんです。納得できる道を見つけてください。その思い描く未来がEIZOならば、とてもうれしいですね。

[この内容は 2023年2月にインタビューしたものです]

 

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