工場で厳密に色調整 | センサー内蔵の独自技術 | ニーズのその先へ |
2021年2月、当社は、カラーマネージメントモニター「ColorEdge CGシリーズ」の企画・開発において、アカデミー賞の一部門である「アカデミー科学技術賞」を受賞しました。
受賞においては、審査員から、キャリブレーションセンサーをモニター筐体に内蔵し、自動でキャリブレーションが可能なこと、画面表示の輝度・色度ムラを抑え、表示均一化を図るデジタルユニフォミティ補正回路を搭載していることなど、映画業界への技術貢献が評価されました。
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また、2020年9月、ColorEdgeの最上位機種であるHDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG3146」が、栄えあるハリウッドの映像技術賞「HPAアワード」を受賞しています。審査では、映像制作業界に新たな革新をもたらした最先端の技術として、内蔵のキャリブレーションセンサーがHDRの高輝度表示を正確に測定し、校正できることが高く評価されました。
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このように、近年ColorEdgeは、映像制作ワークフローになくてはならない存在と評価されています。 |
本コンテンツでは、ColorEdgeの正確な表示を支えるEIZOのキャリブレーション技術を3つのポイントに分けて徹底解説!
今まで語ることのなかったColorEdgeの裏側も初公開します。
生産時、工場で厳密に色調整
1.高精度な分光式センサーとしっかり校正 |
高精度センサーでの表示校正の様子 |
人の目による色知覚は、環境光、周囲の色、見る角度、その他の光学的差異などのいくつかの要因によって変化するため、一定ではありません。
ColorEdgeは、EIZOグループで一貫して生産。製造時に厳密な品質管理を行い、業界最高水準の分光式キャリブレーションセンサーを使用して表示校正をしています。高精度なセンサーを使用して数値でモニターを調整することで、測定結果への影響を最小限に抑え、個体差の少ない製品を世界中に送り出しています。
石川県の本社工場には、測定・調整工程を自動化した最新設備を装備 |
工場では、測定に適した環境でColorEdgeの画面に直接センサーを置き、赤(R)、緑(G)、青(B)のガンマ値を0~255のすべての階調で測定します。そして、モニターの16-bitまたは24-bit のLUT(ルックアップテーブル)を使用して、何兆もの知覚色の中から最も適切な256階調を選択します。これにより、最も数値に近い色表示や、最も滑らかなグラデーション表示を実現します。
2.画面の複数箇所を測定
調整前の液晶パネルは、画面全体の明るさや色味にばらつきがあります。画面が大きくなればなるほど、ばらつきは目立ちやすく、これらの表示ムラは、色の再現精度に影響を与えます。
そこでEIZOでは、ColorEdgeを工場で生産する際に、モニター画面の複数のポイントを測定し、画面全体、全階調で補正を行い、表示ムラを抑えた安定した輝度・色度を実現するとともに、すべてのColorEdgeに特許技術であるデジタルユニフォミティ補正回路を搭載することで、そのズレを常に補正しています。デジタルユニフォミティ補正回路は、モニター全体の階調値をピクセル単位で制御することで、輝度・色度を均一に保っています。
工場では暗室環境で丁寧な輝度・色度調整を実施
ColorEdge生産の様子が記事になりました
大人だって工場見学したい!映像にこだわる老舗メーカー・EIZOの工場へ行ってきた(CAPA CAMERA WEBへ)
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