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東急電鉄株式会社 様

導入製品:

最新の鉄道向けモニターDuraVision FDF2123Wの導入事例はこちら

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日差しが強くても、暗くても、しっかり見えるから安心。
技術部門・乗務職場との連携により、採用が決定

FDX1513が設置された二子玉川駅ホーム

 渋谷から神奈川県東部を走る東急電鉄の列車乗降監視用モニターに、2016年、EIZOの鉄道向け液晶モニター「DuraVision FDX1513」が採用され、2017年7月現在までに114台が導入されています。

 同モニターは、各ホームに1~4台設置され、ホーム内に設置したカメラ映像を表示しています。乗務員がお客さまの乗降を確認し、安全に車両閉扉するために使われています。
 この度、機器選定ご担当者に、FDX1513の選定理由や導入後の使用感を伺いました。

■お話を伺ったご担当者

鉄道事業本部 電気部 二子玉川信通区 助役 永井 誠一氏
鉄道事業本部 電気部
二子玉川信通区
助役 永井 誠一氏
鉄道事業本部 電気部 二子玉川信通区 石井 友和氏
鉄道事業本部 電気部
二子玉川信通区
石井 友和氏

 

乗務員が列車乗降監視用モニターに求める要件を教えてください。 

 運用者(乗務職場)の要望としては4つの要件が挙がりました。
①屋外設置のため、気象状況に影響を受けないこと
②駅に設置された照明に影響を受けないこと
③くっきり見えること(明暗およびコントラストがはっきりしていること)
④故障しないこと
当社の乗務員は、乗降監視用モニターに、環境要因に左右されずお客さまの乗降確認を安定的に捉えられることを求めています。
 

機器選定者として、モニターの選定において重視するポイントを教えてください。

 モニターの耐久性と車両閉扉確認が確実に行える安定した映像提供を重視しています。
機材は、通年の試用期間を経て問題がないかどうか検証してから導入しています。この試用の段階で環境要因に耐えられないものもあります。屋外は一日で明暗も変われば、季節で気温も大きく変わりますので、大変厳しい環境なのです。

 モニターが映らないトラブルが発生した際は、駅係員(運転従事者)が目視でホーム上の安全を確認し、閉扉合図を出さないと発車ができません。駅係員の配置に時間がかかる場合もありますし、列車遅延が発生する恐れもあります。また、モニターはハウジングの中に収納されており、夏場の高温期は50℃に達します。過酷な環境においてトラブルなく、故障しないことが大切になります。
 

FDX1513が選定機種候補になったきっかけを教えてください。

 きっかけは鉄道技術展でしたね。当社は機器の仕様対応年数に合わせてモニターの更新を行っています。今回、後継機種の選定にあたり鉄道技術展のEIZOブースでお話を聞いたことをきっかけに、その後ご提案いただいたFDX1513を、まずは1台、実際にホームで試用することになりました。
 

FDX1513を採用した決め手を教えてください。

 モニターの性能でいうと、輝度が高いことと、バックライトの長寿命が決め手となりました。

・FDX1513は、最高1200cd/m2の高輝度と、24時間連続使用において2年間の長期保証を実現(FDX1513のスペック


 今まで使用していたモニターは、日差しが強いときに全体的に表示がぼんやりしてしまう傾向があり、対策として映像に光が入らないようにするために、カメラのフードを制作したり、カメラ側の西日除去ソフトを試してみたり、いろいろと試行錯誤してきました。

FDX1513が設置された二子玉川駅ホーム また、明暗両方が混在した映像において、暗い部分の見え方の改善要求もありました。階段やエレベーター前などは暗いことが多いですが、お客さまが駆け込み乗車をしやすい場所、かつ、乗務員から遠い場所になります。お客さまの乗降をしっかり確認するために、明るく表示したいという要望が上がっていました。

 FDX1513のデモ機をお借りした時期は、ちょうど長津田駅の特定の場所が暗く、監視映像の改善を求められていました。カメラの調整をしたり、モニターの輝度を上げたりしましたが、解決できず、照明設備を増やすことが決まっていました。それが、デモ機をお借りして設置したところ、あっさり問題が解決。EIZOモニターに出会っていなかったら、照明に追加コストかけて、それでも解決していなかったかもしれません。

 乗務員からも好評でした。試用では、長津田駅6番線の4台のうち1台だけを変更したため、すぐに全部替えてほしいと言われてしまい、すぐには対応できないし、困ったぐらいでした(笑)。結局、長津田駅の6番線に関しては、早い段階で4台ともFDX1513に替えました。通常は1年の試用期間が必要ですが、運用者の強い要望で採用が決まりました。
 
 施工・保守的な理由では、既存のハウジングにサイズが合ったことも決め手でした。今まで使っていた他社モニターと取付け金具位置・アングルまでぴったりと合い、かつ今までのモニターは結構重量がありましたが、FDX1513は、比較的軽かった点でも評価が高かったです。既存のハウジングを活用でき、モニターを替えるだけで導入できた点は大きなポイントでした。
 

運用者からのFDX1513使用の感想を教えてください。

 私たちは普段、オレンジ色の作業着を着ているのですが、EIZOモニターに替えて、まず驚いたことは、今までのモニターでは、モニターに映った自分たちの作業着がくすんだ、ぼやけたオレンジ色に映っていましたが、EIZOモニターには、着ていたオレンジ色そのものが映りました。これは、これからの導入効果を想像できた出来事でした。FDX1513の導入を通して、視認性が良いこと、色の再現性がいいことの大切さを実感しました。

 乗務員からは、「カメラに直接日が当っている映像でも今までよりよく見え、日差しが強いときでも受ける影響が少ない」と感想をもらっています。また、ある乗務員は、お客さまからも「きれいに映っているね」というお褒めのお言葉をいただいたそうです。社員目線ではなくて、お客さま目線からも、というところが嬉しいですね。導入して1年ほど経ちますが、運用者からの不満はまったく聞いていません。
 

最後に、今後のEIZOモニターのソリューションに求めることがあれば教えてください。

 今、EIZOの担当者と季節によって強くカメラに入ってくる西日をモニターの機能で抑制して表示できたらと検証しています。今まで我々は、モニター側で映像を見やすく補正できるという発想がなかったので、これは本当に驚きでした。モニターの改良についても、細やかに対応くださり感謝しています。こんなにすぐに対応してくれるメーカーは今までなかったです。

 他には、カメラ側のハイビジョン化を進めていますので、デジタル入力できるモニターを開発いただけると、次の更新もスムーズですね。また、二子玉川駅のように、駅構内の大型サイネージ導入を進めていきますので、ぜひそこでもEIZOモニターに活躍してもらえたらと思います。ホームドアに設置を検討しているサイネージもそうですね。

 また、ハウジングも含めて開発検討いただけると、すごくいいですね。モニターメーカーが取り組めば、放熱対策や、軽量化を図れるように思います。少しでも軽い方が吊るす梁にも負担がかからないし、支柱の見た目もよくなるはずです。
 

FDX1513が設置された二子玉川駅ホーム
■FDX1513が設置された二子玉川駅ホーム

■ご協力
東急電鉄株式会社
ホームページ:https://www.tokyu.co.jp/

 

導入製品:

本事例の内容は取材当時のものであり、閲覧時点で変更されている可能性があります。ご了承ください。


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