2024年4月2日

　EIZO株式会社（本社：石川県白山市、代表取締役社長 COO：恵比寿 正樹）は、船舶搭載用の27型フルHD解像度の液晶モニター「DuraVision MDF2701W」を今冬に発売します。価格はオープン価格^※です。
※オープン価格の製品は標準価格を定めていません。 
 

1. 概要

　DuraVision MDF2701W（以下MDF2701W）は、船舶に搭載する電子海図表示システム（ECDIS）やレーダー情報を表示するモニターです。船舶の操舵室は窓に面しているため、日中は太陽光の反射により画面が見えにくくなります。MDF2701Wは、液晶パネルと保護ガラスの隙間を樹脂で埋める「オプティカルボンディング加工」を施しており、光の反射による画面の映り込みを抑制し、高い視認性を実現します。

　さらに、MDF2701Wは、設計段階で最適な部材選定と高精度の強度解析を行い、従来機種に比べて軽量化と薄型化に成功しました。これにより、機器の設置作業が容易になりました。また、消費電力低減の追求とともに、内部の熱が効率的に流れるように熱流体解析を行い、冷却ファンのない構造を実現しました。ファンを用いないことで、機器の故障リスクを低減しています。

 2. 主な特徴

＜船上での使用に特化した高い視認性＞

■オプティカルボンディング標準対応
　一般的に、船舶内で使用されるモニターは日中もよく見えるように高輝度ですが、MDF2701Wは、オプティカルボンディング加工を施すことで、輝度を抑えつつ高い視認性を実現しました。350cd/m²の輝度で、オプティカルボンディング加工のない1160cd/m²の高輝度モニターとほぼ同等の視認性を確保しています（2024年3月、当社調べ）。また、輝度を抑えることで、消費電力の低減にも貢献します。

　従来機種では、オプティカルボンディング加工はオプションでの対応でしたが、MDF2701Wでは標準仕様として、当社工場内に設ける専用設備で加工を行います。

左：従来機種（オプティカルボンディング加工なし）、右：MDF2701W

■広範囲に輝度調光可能
　350cd/m²から超低輝度0.05cd/m²まで広範囲に調光が可能です。

■広視野角パネル採用

■個体差のない均一表示
　ECDISの色基準に適合すべく、1台ごとにバックライトの輝度、表示ガンマ、RGB各色の色度を測定し、表示が均一になるよう調整したうえで出荷しています。

■保護ガラスにAR（アンチリフレクション）コーティング、AF（アンチフィンガープリント）加工
 

＜船舶搭載機器としての信頼性＞

■世界各国の船級、ECDIS／レーダー認証を取得予定

■高い耐久性を保証
　高低温試験や振動試験（IEC60945）、防塵・防滴試験（モニター前面：IP65）を行い、船舶搭載用途に求められる耐久性を保証しています。

■非常時のバックアップに活用できるAC・DC両電源対応

■24時間連続使用対応／長期3年間保証
 

＜充実した基本性能＞

■アナログ／デジタル映像入力、RS-232C／USB外部制御に対応

■高い設置自由度
　30°までの下向き設置、上向きの水平設置においても耐久性を維持します。

■ファンレス設計

■軽量化・薄型化
　近似サイズの従来機種に比べて、質量を44％削減しています。

■組込み加工が容易
　船舶機器へのはめ込みを想定したパネルマウント仕様です。前面からねじ留めできるため、筐体への組込み加工が容易です。
 

＜環境に配慮＞

■低消費電力
　最大消費電力は45Wで、近似サイズの従来機種に比べて50％以上低減しています。

■製品の一部でリサイクルプラスチックを使用
　海岸から約50km以内の内陸部に廃棄されているオーシャン・バウンド・プラスチックを含むリサイクルプラスチックを使用し、資源循環の促進に貢献します。

3. 関連情報

＜イベント情報＞
■国内最大の国際海事展『SEA JAPAN 2024』にて初展示
会期：2024年4月10日(水)～12日(金)　
会場：東京ビッグサイト東1～3ホール
当社ブースの詳細はこちら

DuraVision MDF2701W製品ページ

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