2016年11月15日
EIZO株式会社(本社:石川県白山市、代表取締役社長:実盛 祥隆)は、30型カラー医用画像表示モニター「RadiForce RX660」を2017年2月15日に発売します。価格はオープン価格※です。 ※オープン価格の製品は標準価格を定めていません。
1.概要
2.詳細読影作業の効率化の追求
医用画像撮影装置のデジタル化や性能向上により、一人の患者の診断に、X線やMRI、CT、超音波など多くの、また複数種類の医用画像が使用されるようになっています。これら複数の画像は、3メガピクセルのモニターを2台並べて表示するのが一般的でしたが、当社は2013年12月にこれを1台に集約できる6メガピクセルモニターRadiForce RX650を発売しました。従来の3メガピクセルモニターを2台設置する構成を、6メガピクセルモニター1台に集約することで、モニター間の額縁が無くなり、目線の移動によるストレスが軽減でき、また多くの医用画像を自由にレイアウトして表示できるため、読影作業の効率化に繋がりました。 「Work-and-Flow(ワーク・アンド・フロー)」機能病院施設内で放射線科医が画像診断を行う読影室では、医用画像を表示するRX660のような読影用モニターの他に、検査リスト表示用のモニターと、読影結果を書き込む読影レポート表示用のモニターを横に並べて使用します。また、患者の症状や受診履歴などを確認するため電子カルテも参照することから、電子カルテ用のPCとモニターが必要となります。つまり、放射線科医のデスクには、2台のPCと3、4台のモニターが設置されているケースがあります。
<Hide-and-Seek機能> Hide-and-Seekは、RX660の画面上に他モニターの画面を重ねて表示するピクチャー・イン・ピクチャー(PinP)機能です。モニター前面に装備されたOSD(オンスクリーンディスプレイ)ボタンを押して使う一般的なPinP機能と異なり、マウスカーソルの操作で表示、非表示が行えます。例えば、表示中の医用画像とは異なる種類の検査画像や過去の検査画像を参照したい場合は、マウスカーソルをRX660画面の所定の位置に移動させるだけで、検査リストが表示され他の検査画像を選択できます。このため、検査リスト表示用のモニターが不要となり、その分の導入コストや設置スペース、電力消費を削減できます。
Switch-and-Goは、キーボード・マウス切り替え機能で、読影用PCと電子カルテ用PCそれぞれに必要だった2組のキーボードとマウスを、1組に集約できます。マウスカーソルをそれぞれのPCのモニター画面に移動させるだけで、操作したいPCのマウス・キーボードの操作に自動的に切り替わります。これにより、従来はPCそれぞれの作業にキーボード・マウスの持ち替えが都度必要でしたが、これが不要になることで作業効率が向上します。また、キーボード・マウスが1組不要になるため、デスク上の作業スペースが広がり、整頓された快適な読影環境を実現します。
デザインの改良
RX660は、従来機種RX650と比べて外形寸法を横9.5 mm、奥行き56.5 mmスリム化しました。また、従来機種では電源が外付けアダプタであったのに対し、RX660は電源をモニター本体に内蔵し、デスク周りの設置スペースを約23%削減しました。RX660と並べて設置する検査リストや電子カルテ表示用のモニターは狭額縁タイプが多いですが、このようなモニターと比較しても遜色のない、すっきりとしたデザインになっています。 その他の新しい機能Sharpness Recovery機能
医用モニターの運用輝度を長期間安定して維持する方法として、画面の高輝度化があります。しかし、高輝度を達成するために液晶パネル上の画素の開口率を上げると、画像がぼやける弊害が生まれます。RX660に搭載したEIZO独自のSharpness Recovery機能は、画像をぼやけさせることなく従来機種と同等の鮮鋭度を保ちながら、800 cd/m2から1,000 cd/m2への高輝度化を実現し、長期にわたり安定した性能を発揮します。 DisplayPort 1.2接続 DisplayPortは、PCのグラフィックスボードやモニターなどの情報機器ハードウェア間で映像信号を送受信するための規格です。RX660は、このDisplayPort 1.2に対応した入力端子と出力端子を搭載します。これにより、解像度6メガピクセルの表示を行うために、従来機種ではPCとモニターを接続するのに信号ケーブルが2本必要であったのに対して、1本だけで接続できるようになりました。さらに、出力端子を活用して2台目のモニターをデイジーチェーン(数珠つなぎ)接続できるため、従来機種と比べて配線がシンプルになります。
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