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ヘルスケア

医用画像表示モニターの医療機器制度と品質管理の重要性

 

医療機器として新設された医用画像表示モニター

医用画像表示モニターは、MRIやCT、胸部単純X線写真、マンモグラフィ(乳房X線)などの医用画像を正確に表示するために不可欠な機器です。

こうした重要性を踏まえ、2024年7月8日に厚生労働省は一般医療機器(クラスⅠ)の分類に「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」を新設し、当該機器を「特定保守管理医療機器」として位置付けました。

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「GSDFキャリブレーション機能」とは?

DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)は、医用画像の保存、通信、表示に関する国際標準規格です。この規格の一部であるDICOM Part 14では、医用画像を適切に表示するためのグレースケール表示特性として、GSDF(Grayscale Standard Display Function:グレースケール標準表示関数)が定められています。

GSDFは、人間の視覚特性に基づいて設計された医用画像表示の国際的な基準であり、医用画像表示モニターの機種や設置環境が異なっても、できる限り一貫した階調(濃淡)表現が得られるようにすることを目的としています。

GSDFキャリブレーション機能を備えた医用画像表示モニターは、専用の計測ツールを使用して表示特性をDICOM Part 14で規定されたGSDFに正確に調整することが可能です。その結果、長期間にわたり安定した画像表示品質を維持でき、信頼性の高い読影環境の構築に貢献します。
 

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「特定保守管理医療機器」とは?

「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」は特定保守管理医療機器に指定されています。

特定保守管理医療機器とは、専門的な知識や技術に基づく保守点検および管理が必要とされる医療機器を指し、適切に維持管理が行われない場合には診断や治療に支障を及ぼすおそれがあります。そのため、厚生労働省により適切な管理が求められています。

「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」については、表示性能を適正に維持するための管理が義務付けられています。その品質管理に関しては、従来の「医用画像表示モニター」と同様のガイドラインを適用することが可能です。

医用画像表示モニター品質管理ガイドライン

 

「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」の新設で何が変わるのか?

「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」が新たに医療機器として位置付けられたことにより、これまで医療機器ではないものの、フィルムに代わる画像診断用表示装置として使用されてきた医用画像表示モニターについて、その機能や品質管理の有用性が公的に認められたことになります。

特に、GSDFに基づく表示特性の維持や定期的な品質管理を実施することで、医用画像をより安定した条件で表示できる環境の重要性が明確になったといえます。

一方で、厚生労働省は通知※において、「画像診断に用いるディスプレイについては必ずしも医療機器である必要はなく、引き続き、学会等が作成した画像診断に必要なディスプレイに関するガイドライン等で示される解像度や輝度、表示階調特性などを踏まえ、各医療機関において適切なディスプレイを選ぶことで差し支えない 」としています。

すなわち、今回の新設は、医用画像表示モニターの品質管理の重要性を制度上明確にしたものであり、すべての医用画像表示モニターを医療機器へ置き換えることを求めるものではありません。むしろ、各医療機関が求める用途や運用方針に応じて、必要な性能や品質管理体制を備えた医用画像表示モニターを選択することが引き続き重要となります。

※厚生労働省医薬局医療機器審査管理課長通知『一般社団法人日本画像医療システム工業会の作成した「GSDF キャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイの自主基準」について(令和6年8月6日医薬機審発0806第1号)』

 

EIZOの取組み

医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」の製品展開

EIZOはこれまで、MRIやCT、胸部単純X線写真、マンモグラフィ(乳房X線)など、さまざまな検査画像の表示に最適な医用画像表示モニターを提供してきました。

また、EIZOはいち早く、医療機器である「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」の製品展開を開始し、現在では1メガピクセルから12メガピクセルまでの幅広い解像度に対応するラインナップを揃えています。

これにより医療機関は、用途や運用方針に応じて、非医療機器と医療機器の双方から適切な医用画像表示モニターを選択できます。EIZOは今後も、多様なニーズに応える製品ラインナップを提供し、質の高い画像診断環境の実現に貢献していきます。

EIZOの非医療機器「医用画像表示モニター」一覧

EIZOの医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」一覧

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品質管理を支えるソフトウェアの提供

EIZOは、品質管理の面においても各国規格に準拠した表示特性の維持・管理を容易に実現できる「モニター品質管理ソフトウェア RadiCS」を提供しています。

EIZOの医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」には本ソフトウェアを同梱しています。RadiCSと医用画像表示モニターに内蔵されたキャリブレーションセンサーを組み合わせることで、GSDFに準拠した定期的な品質管理を効率的に実現します。

  • 定期的な品質管理はRadiCSとモニター内蔵キャリブレーションセンサーにより実施可能ですが、各種ガイドラインに基づくモニター設置時の受入試験には、別途「外付けキャリブレーションセンサー UX2 Sensor」が必要です。


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医療現場を支えるサポート体制

EIZOでは、医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」に関する相談対応や院内導入支援など、医療機関のニーズに応じたサポート体制を整えています。製品の選定から運用・保守に至るまで一貫して支援することで、医療現場における円滑な導入と安定した運用に貢献します。
 

よくあるご質問(FAQ)

Q. 医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」は必ず使用する必要がありますか?

A. 使用は義務ではありません。従来の医用画像表示モニターも引き続き使用可能です。
 

Q. 従来の医用画像表示モニターは買替える必要がありますか?

A. 医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」への買替えは義務ではありません。学会等が作成した画像診断に必要なディスプレイに関するガイドライン等で示される用件を踏まえ、各医療機関において非医療機器・医療機器のいずれも選択可能です。
 

Q. 医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」には品質管理が必要ですか?

A. 「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」は「特定保守管理医療機器」に位置づけられているため、適切な品質管理が必要です。
 

まとめ

2024年7月、「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」が新たに一般医療機器(クラスⅠ)として位置付けられ、あわせて特定保守管理医療機器に指定されました。これにより、DICOM Part 14で規定されるGSDF(グレースケール標準表示関数)に基づく表示品質の維持と品質管理の重要性が制度上明確になりました。

一方で、画像診断に使用する医用画像表示モニターは必ずしも医療機器である必要はなく、各医療機関は用途や運用方針に応じて、非医療機器・医療機器のいずれも選択できます。重要なのは、解像度や輝度、表示階調特性などの要件を満たし、適切な品質管理を継続できる環境を整えることです。

EIZOは、医療機器「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」と従来の医用画像表示モニターの双方を展開するとともに、品質管理ソフトウェアやサポート体制を提供しています。引き続き、医療機関の多様なニーズに応えながら、信頼性の高い画像診断環境の構築を支援してまいります。

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