倉敷中央病院では、2014年7月に読影、読影補助、解析処理を集中して行える部屋として3Dラボ室を開設しました。以前は3メガピクセルモノクロ2面モニターと3メガピクセルカラーモニター1面の3面を1セットにしたモニター構成で運用していました。3Dラボ室開設の際に、EIZOの8メガピクセルカラーモニターRadiForce RX850×6台、6メガピクセルカラーモニターRadiForce RX650×2台を採用し、RadiNET Pro Web Hostingによるモニターの集中管理を開始しました。 |
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読影に恩恵をもたらすモニター機能
RIおよびPETのカラー画像が多い当院では、他のモダリティと比較読影するため、モニターの「Hybrid Gamma機能」を大いに利用しています。マルチモダリティ読影では、フュージョン画像や3D画像等のカラー画像も増え、モノクロとカラーの表示エリアを判別し自動で最適な輝度と階調で表示できる「Hybrid Gamma機能」の恩恵は大きいと考えます。
輝度をプリセットで設定しておけば、モニター前面のボタンでワンタッチに切り替え可能なので、読影するモダリティによって使い分けるのも容易です。
読影室の省スペース化も選定理由のひとつです。モニターが3面から2面になり、スペース的に半分近くになりました。また、中央のベゼルがなくなり視線の移動距離の減少により、眼の負担が軽減され、視認性の向上が体感できています。
読影室
集中管理で手間がかからないモニター品質管理を実現
当院では、高精細モニターを200台使用しています。200台のモニターを管理することは物理的に無理がありました。そこで、3Dラボ室開設と合わせて、EIZOのネットワーク品質管理サーバのホスティングサービスRadiNET Pro Web Hostingを活用できる環境を整え、遠隔によるモニター品質管理を実現しました。 |
3Dラボ室 |
RadiNET Pro Web Hostingで操作中 |
内蔵キャリブレーションセンサーIntegrated Front Sensorを搭載したモニターは40台ほどあります。センサーがないモニターと比較すると、RadiNET Pro Web Hostingの恩恵はとても大きいと考えます。Integrated Front Sensorを搭載したモニターなら、モニターが設置されている場所へ行かなくても、RadiNET Pro Web Hostingからネットワーク経由でモニターの設定ができ、輝度・階調測定は業務時間外の夜中に自動で行ってくれます。そして翌日にはすべての結果が一括で分かります。 |
輝度・階調測定は、手間がほとんどかからないことから1ヶ月おきに測定するようにスケジュールしています。不変性試験は、目視試験のみで完了できてしまいます。従来の外付けセンサーUX1 Sensorを使うと1台20分はかかっていた測定を考えると、はるかに効率が良いです。日常点検の実施状況も容易に把握できるようになりました。
読影医によっては輝度値に好みがあり、数種類の輝度値を設定しているモニターがあります。RadiNET Pro Web Hostingから、この輝度値の設定変更が可能です。依頼があった時に変更設定しておけば、夜中に自動で変更され、翌日には希望通りの設定になっています。モニター管理者としては時間効率が非常に良くなりました。 当院の高精細モニターでIntegrated Front Sensorを搭載しているモニターは2割ほどですが、今後はさらに増やし、EIZOのIntegrated Front SensorとRadiNET Pro Web Hostingの組み合わせで、モニター品質管理の恩恵を期待しています。 |
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倉敷中央病院
〒710-8602 岡山県倉敷市美和1-1-1
http://www.kchnet.or.jp/
導入製品
- RadiForce RX850
- RadiForce RX650
- RadiNET Pro Web Hosting