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ヌーベルアージュ株式会社 様

テレビ番組のポスプロ編集にウルトラワイド曲面モニターを採用
横長1面は配線がシンプル、複数ウィンドウの配置が快適
 


ヌーベルアージュ株式会社は、『「ミタコトナイ!」を創像する。』をモットーにしているヌーベルグループにおいて、ポストプロダクション業務を行う会社です。

今回、ノンリニア編集室の編集用モニターとしてウルトラワイド曲面モニター 「FlexScan EV3895」を導入いただきました。機材導入責任者、編集技術責任者の両名に選定理由や使用感などをお伺いしました。

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nouv_age_img001 写真左:平多 貴紀氏/技術管理本部 運用管理部 係長
写真右:斉藤 良太氏/編集技術部 副部長

 

貴社の業務内容について教えてください。

nouv_age_img003(感染症予防対策として、取材時はマスクを着用してお答えいただいています。)

平多氏:当社は、テレビ番組制作におけるポストプロダクション業務を担っています。
新橋、六本木、渋谷に拠点を構え、映像編集・MA(Multi Audio:音声編集)・プレビュールーム合わせて83部屋を保有しています。NHKと民放各局すべての編集業務を行い、最近ではAbema TVなどのインターネットテレビサービスにも力を入れています。渋谷のスタジオでは4K/8Kにも注力しており、日本ではまだ数の少ない8K編集室を完備したポストプロダクションです。

今回EV3895をご導入いただいた用途・使用方法について教えてください。

平多氏:今回導入したのは、新橋とラウンドクロス六本木スタジオのノンリニア編集室で、Adobe PremiereとAvid Media Composerのタイムライン表示・操作画面として使用しています。3台のPCを接続し、用途に合わせて入力切替えし、基本的には1台のPCからの入力をフル画面表示にして使用しています。
新型Mac Proをメインに、元々使用していたMac ProをサブPCとしてHDMI入力で接続、Avid Media Composer用のWindowsワークステーションをDisplayPortで接続しています。この内の2台のPCは離れたマシンルームに設置しています。

ウルトラワイド曲面モニターご導入の経緯を教えてください。

斉藤氏:導入前は、24型程度のモニター2台をマルチモニターで使用していました。新しいMac Proにあわせてシステム全体も更新しましたが、PC本体が離れたマシンルームにあるので、マルチモニターでは編集室までの配線にKVMエクステンダーが2台必要になります。かといってシングルモニターですと作業しづらいため、ウルトラワイドモニターを検討しました。マシンルームの配線も、KVMエクステンダーが1台で済むのでコストも抑えられました。

平多氏:KVMエクステンダーやケーブル類の購入価格も考慮すると、マルチモニターの時と比較してシステムにかかるトータル費用は抑えられていると思います。今回のシステム更新では編集卓も新しくしましたので、モニターはアームで設置することで作業スペースを広く使えるように改良しました。編集室はどうしてもモニターの数が多くなる上に、マルチモニターは間のベゼルに無駄なスペースが生まれます。できるだけスペースを取らず作業環境をより良くできればと思い、ウルトラワイドモニターを選定しました。

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当社のEV3895を選定いただいた決め手を教えてください。

nouv_age_img006斉藤氏:目が疲れにくいというところはポイントですね。当社では、さまざまなメーカーのモニターを導入してきましたが、EV3895に限らずEIZO製品は他のメーカーのモニターに比べて、段違いで目が疲れにくいです。

平多氏:安価なモニターですと明るさやコントラストが高く、長時間作業していると目が疲れてきます。

斉藤氏:表示性能も大きな決め手でした。以前別の編集室で使っていた他社モニターは暗部の階調特性があまり良くなく、リファレンスモニターで表示できている部分が、そのモニターでは表示できないということがありました。他の編集室のEIZOモニターで見ると、暗部階調もきちんと表示できていたため、表示性能には大きな信頼を置いていました。実際に映像の色を見るのはリファレンスモニターですが、操作は編集用モニターを見ながら行いますので表示性能は重要です。

平多氏:映像制作業界において、モニターにこの「EIZO」のロゴが入っているかどうかで社内外での安心感が違いますね。EIZOさんは長年質の高い製品を提供し続けているので、「EIZOブランド」への信頼度はとても高いです。

斉藤氏:故障時の貸出機手配ができるというところ、国内メーカーというところも大変安心できます。                 

平多氏:特にEV3895は編集室の心臓部となるモニターなので、万が一故障した時でもすぐ対応してもらえるのは嬉しいです。貸出機を無償ですぐにご用意いただけると聞き、運用面でも非常に助かると感じました。業務用機材として選定しますので、サポート面も含めて国内メーカーというところを重視しています。海外メーカーだと国内の代理店を経由してメーカーとのやり取りとなり、どうしても時間がかかってしまいますが、迅速に対応いただけるという安心感があります。

斉藤氏:価格帯も、プロユースのモニターとしては納得しています。

 

ご導入後の使用感や効果はいかがでしたか?

斉藤氏:まず、見た目がかっこいいです(笑)。実際にお客様が編集室に入ってきたときに、そういった反応をいただくことがあります。

平多氏:もちろん色についてはリファレンスモニターが基準になりますが、恐らくこの部屋で主役になっているのはこのEV3895かなと思います。お客様が部屋に入って、最初に目に入りますし。

斉藤氏:実際に編集作業をしても曲面になっていることは気になりませんでした。角度をつけて見ても問題ないですね。
正直なところ24型程度のモニターをマルチモニターにした場合と、画面の広さとしては大きくは変わりません。ただ、マルチモニターでは真ん中にベゼルと非表示エリアがあるので、タイムラインを2画面跨いで表示するのではなく、どうしても感覚的に左右で作業スペースを区切りたくなってしまいます。そうすると、せっかく2画面に表示できても、結局作業スペースは小さくなってしまいます。EV3895はタイムラインもシームレスに表示ができて、非常に作業効率が上がりました。

作業中に開くウィンドウとしては、プロジェクトのシーケンスがあるウィンドウ、素材・エフェクト・ソースモニターのウィンドウ、タイムライン、というのが最小構成です。テロップ入れとなれば、更にテロップのウィンドウも開いて、と作業中に表示するウィンドウはどんどん増えていきます。小さいモニターですと、ウィンドウを詰めこんたりタブにまとめて切替えないといけません。
EV3895ならすべてのウィンドウを一画面に綺麗に並べられますし、タブで切替えるという手間が減りますよね。
数値化するのは難しいですが、これは24時間を通して何十回、何百回と繰り返す操作なので、その手間がなくなるのは大きな時間ロスの削減になると思います。

平多氏:PbyP機能についてはメインで使用しないため、社内に案内しませんでしたが、既にPbyPを活用して同時作業をしているスタッフもいました。
編集作業は、メインのエディターと、テロップを打つアシスタントの2名で、メインPCとサブPCを同時に操作します。その場合にモニター画面が離れていると、メインのエディターがアシスタントの業務を確認するのが大変ですが、PbyP機能を使って、同じ画面内で隣り合って作業ができればすぐに確認できて良いように思います。PbyPは入力切替えのメニューから簡単に設定できたようです。マニュアルを読まなくても、切替えやレイアウト変更が視覚的に分かりやすいのはいいことですね。

 

運用面のメリットはありましたか?

平多氏:2台のマルチモニターと1台のウルトラワイドモニターだと、まず単純に機材数が減るので、トラブル・故障数も減ります。今までは2台のモニターを複数PCで共用していましたので、思ったものと違うPC画面が表示されてしまうと、「映らない」「PC・モニターがおかしい」と作業者が勘違いしてしまうことがありました。そういった勘違いのトラブルはだいぶ減り、無駄に作業が止まることも少なくなったと思います。
また、仮にマルチモニターをKVMエクステンダーを2台使って配線した場合、トラブルの可能性も2倍になってしまいます。何かあったときに原因の切り分けやケーブル抜き差しを複数しないといけませんでしたが、ウルトラワイドモニター1台であれば接続もシンプルなので検証も楽です。

運用が改善できて、それでいて広いスペースで更に作業効率が上がるというのは大きいです。
PCがあるマシンルームと距離があるため、今はUSBケーブルを接続していませんが、もし今後そういった接続ができるようになれば、USBハブ機能も活用していきたいです。そうなるとUSBのKVMエクステンダーも不要になって良いですね。
 

今後の貴社展望について教えてください。

斉藤氏:テレビ番組は長年リニア編集が多かったのですが、ここ1年くらいで一気にノンリニア化が進んできました。それに取り残されないよう、2020年にリニアの編集室をすべてノンリニア対応をしてハイブリッド化し、センターサーバー方式などファイルベースのワークフローに対応する工事が完了しました。今まではリニア編集の専用機器を使っていましたが、ノンリニア編集になってPCベースになり、作業環境や作業するツールもどんどん変わってきています。新しい変化にも柔軟に対応し、これからも面白い編集室を作っていければと思います。
       
平多氏:当社はTV番組の中でもバラエティ番組を編集することが多いのですが、バラエティはテロップ数が多いこともあり、ワークフローに起因してノンリニア化が最も遅れていたように思います。市場からテープがなくなってきて、納品フォーマットもデータになり、Abema TVやYouTubeのようなデータの世界に移り変わってきているところも、ノンリニアへ移行した大きな要因なのかなと思います。新型コロナウイルス感染症の影響もあって、編集室に来ないというお客様もいらっしゃったので、そういった時にデータの方が遠隔でのプレビューもしやすいという要素もありました。リニア編集・ノンリニア編集はそれぞれ長所短所がありますが、ノンリニア編集の優れているところ、例えば作業環境の柔軟性を活かしていきたいですね。

斉藤氏:また当社としては、テレビ番組制作以外の業務を増やしていくことを全社的な方針としています。

平多氏:Abema TVやYouTubeのようなネット配信系の制作業務にも近年力を入れています。また数年前にはCG部門を設立し、CG制作も自社で行っています。従来のフローでは、専門のCG制作会社に外注し、納品されたものを使用していましたが、ポストプロダクション内で一括して行えるように創設しました。まだ少数精鋭ですが、今後もっと人員増強していく予定です。

斉藤氏:番組のタイトルロゴやバーチャルスタジオの背景のCGを制作していますね。CG制作のみという依頼もあります。

平多氏:場面の移り変わりに使われるような動きのあるCGや、2Dのキャラクターをデザイン・モデリングし、動かすということもしています。またここ数年は、少しずつドラマの制作も行っています。周りの状況に柔軟に対応しながら、バラエティ以外の分野の制作も行い、ノウハウを蓄積していきたいと思っています。                  

ノンリニアとリニアのハイブリッド編集室が、今後はどんどんノンリニア編集に移行していくと思います。
編集室のシステム構成はできるだけ一貫性を持たせたいので、その時にまたEV3895にはお世話になるかと思います。


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■ご協力
ヌーベルアージュ株式会社
ホームぺージ:https://nouv-age.co.jp/

 

使用製品

FlexScan EV3895×6

本事例の内容は取材当時のものであり、閲覧時点で変更されている可能性があります。ご了承ください。


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