導入モニター
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ColorEdge CG247
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ジェフ・ロハス ジェフ・ロハス氏は、ニューヨークを拠点とするアメリカ人フォトグラファー。ポートレートやファッションフォトグラフィーが仕事の中心ですが、ファッション関連の映画やCMなども監修しています。また、写真講師も積極的に行い、CreativeLIVE、WPPI、PhotoPlus Expo、Gulf Photo Plus、APAなどの様々な写真関連の場で教えてきました。 |
写真を教えようと思った理由を教えていただけますか?また、お仕事をもっと拝見できる場所はありますか?
私は常々、教える人というのは、なぜかしら物事を複雑にしすぎると感じていました。重要な情報をフィルターにかけ、余分なものを削ぎ落とす「こつ」があると思います。私の経験では、大抵の人は被写体の「すべて」を知りたいわけではありません。なんとなく分かればいいのです。何かに習熟するには、理論ではなく経験が必要です。
写真を教える際には、このアプローチを取ってきました。意図的にどんな些細なこともフィルターにかけ、本質的なものにフォーカスを当てます。写真や写真ビジネス、レタッチについてもっと学びたければ、私のYouTubeチャンネル www.youtube.com/sajorffej を見てもらえれば十分です。
現在はどのような機材をお使いですか? それらの製品の利点を教えてください。
モニターはEIZOのCG247を使用しており、編集作業や撮影ワークフローに必要不可欠なもののひとつです。実は、EIZOの製品を使うまでは、カラーマネジメントのワークフローに満足していませんでした。以前は画像を雑誌社に送っても、最終的にプリントされたイメージは、カラーキャリブレーションしたAppleモニターで確認した色温度と異なっていたものです。フォトグラファーにとっては、懲り懲りする経験です。EIZOを使っていると、自分が確認したカラーがそのまま出ることが分かっているので安心できます。肩越しに全ての画像を注意して見ているアートディレクターがいる時は、それは間違いなく利点となります。
機材の選択には、どのくらい主観が入りますか?
(あるフォトグラファーにとって有用なものが、別のフォトグラファーにとっても有用といえますか?)
どのフォトグラファーにも自分の機材の好みがあります。しかし、その選択が必ずしもベストとは限りません。私は、機材にお金を使う前には、それがどれだけ仕事の時間を短縮できるか、長期的に割安な投資になるかを常に自問自答します。自分で仕事をしていると、まさに「時は金なり」です。モニターの場合、画面のキャリブレーションに費やす時間を短くして、自分が編集した画像と全く同じものがクライアントに届けば、新規のクライアントに費やす時間が増えます。私にとっては役に立っています。
インスピレーションはどこから得ますか?
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インスピレーションの源は、時と共に変化しています。最近では、アニー・リーボヴィッツの作品から学びました。独創性がないように聞こえるかもしれませんが、彼女は人々の感情の捉え方が実に見事で、尊敬しています。大抵のフォトグラファーは被写体をコントロールしたがるものですが、彼女はありのままの姿を捉えます。人を鼓舞させる力があります。 |
撮影するカメラはフィルムよりもデジタルを好まれますか?
正統派の人々は私を嫌いになるかもしれませんが、私の写真への愛情はデジタルから始まりました。今までフィルムで撮影する機会はありませんでしたが、時間を投資して学べば、きっと私のプラスになるでしょう。
ワークフローに欠かせない特別なテクニックはありますか?
私の最近のワークフローは、かなりスタンダードなものです。第1に、被写体に照明を当てます。第2に、適切なホワイトバランスを見つけます。第3にAdobe Lightroomを使ってテザー撮影をします。本当にシンプルです。モノクロで撮影する時も、後で気が変わった場合のために、適切なホワイトバランスを見つけてRAW形式で撮影します。
撮影はスタジオとロケのどちらがお好きですか? その理由は?
写真撮影がとにかく好きなので選び難いのですが、選ぶとしたら自分のスタジオです。第2の故郷のようなものです。居心地がよいのです。思い切り大音量で音楽をかけることで撮影の雰囲気が変わります。
写真の世界で成功している女性は以前より増えているように思えます。写真界の女性の動向についてどうお考えですか?
私が尊敬するフォトグラファーのほとんどは女性です。ウィメンズファッションの撮影では、女性のほうが優位だと思います。スタイリングやメイクアップが分かるからです。私にとっては全く未知の世界です。だからこそ、最近は女性よりも男性を撮影することが多いのだと思います。偉大な女性フォトグラファーたちから多くを学びました。
ご自身の今までのキャリアの中で特に印象的なことやチャレンジはありましたか?
もちろん。現在一緒に仕事をしているクリエイティブチームの設立には2~3年という長い時間をかけました。迅速に対応できて、かつ信頼できる協力者を見つけるのは、フリーランスにとっては簡単ではありません。
キャリアを始めたばかりの新人にアドバイス(すべきこと、すべきではないこと)はありますか?
すべきこと:基盤を築いてくれたフォトグラファーたちを尊敬すること。彼らの努力なしに、今の仕事はなかったことでしょう。しかし、彼らに負けてはいけません。
すべきではないこと:不可能だと言う人の話に耳を貸さないこと。何かを実現させることにフォーカスしてください。
すべきこと:自分のビジネスに投資すること。自分への教育も含みます。お金を無駄に使ってはいけません。万一の時のために備えましょう。
写真提供:ジェフ・ロハス
www.sajorffej.com/