導入製品
ColorEdge CG247X × 8台 |
ベイクルーズ グループは、ジャーナル スタンダード、イエナ、スピック&スパンなど、レディース・メンズのトータルファッションの企画・製造・販売、直営店やインターネット通販を行う大手アパレル企業です。
ベイクルーズの主な自社ブランド
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今回、同社通販サイト(ベイクルーズストア)に掲載される商品写真の撮影スタジオに、ColorEdge CG247、CG247X(CG247の後継機種)を導入いただきました。通販サイト撮影スタジオの統括を行っている遠藤氏、野口氏に、ColorEdge導入にいたるまでの経緯やその使用感について伺いました。
スタジオでの撮影フローについて教えてください。
遠藤氏:倉庫にスタジオが併設している形なので、新商品が倉庫から届き次第、モデル着用のスタイリング、そしてグッズの撮影を行います。 ColorEdgeは、ひとつの撮影ブースに2台横並びにして設置しています。1台は、カメラマンが撮影データを確認する画面として使用しています。隣のもう1台は、同時進行でオペレーターがPhotoshop上で実際の商品を確認しながら、撮影データの色補正やトリミングを行い、画像をサーバーにアップロードします。 撮影だけではなく、商品画像に関するフローすべてがこのスタジオ内で完結するようにしています。 |
株式会社ベイクルーズ EC統括 店舗運営Div. VC Sec. Section Manager 遠藤 孝純氏 |
倉庫内に併設された撮影スタジオの様子
ColorEdgeを導入いただいた経緯を教えてください。
遠藤氏:お客様から『実際届いたものと通販ページのもので色が違う』というお問合せがあり、課題となっていました。その際、現場のカメラマンから「カラーマネージメントモニター」、「キャリブレーション」というものがあると教えてもらい、検討を始めました。
インターネット通販サイトなので、お客様には実物の商品に手を触れずにお買い物をしていただきます。そこで、いかにお客様が迷うことなく、購入しやすい環境を作れるかという所を重視していましたので、正しい色を再現できるモニター環境はマストであると考え、ColorEdgeの導入を決めました。
実際にColorEdgeを導入いただいた使用感・効果はどうですか?
野口氏:以前から、違う撮影ブースで同じ写真を加工するということがありましたが、ColorEdge導入前はモニター同士でも色が合っていませんでした。そのため、どちらかのモニター表示を基準として色を補正しなければならず、結果として、そもそも色補正の意義とは何かという問題になっていました。 ColorEdgeを導入してからは、どの撮影ブースで見ても同じ色を再現できるので、オペレーターも色補正がしやすくなりました。単純に画像加工にかかる時間は短くなりましたね。カメラマンも、導入前は自分の撮影した色がちゃんと合っているのか、不安に思いながら撮影していましたが、導入後は自分の意図した色味を確認できるようになり、オペレーターもカメラマンもだいぶ作業がしやすくなりました。 以前は、モニターによって色がばらばらだったため、カメラマン、オペレーター、スタイリストの間で頻繁に行き来をして色の確認が必要でしたが、今はどのモニターでも同じ色を見ながら話ができるので、色のコミュニケーションもスムーズになりましたね。 |
株式会社ベイクルーズ EC統括 店舗運営Div. VC Sec. 野口 邦裕氏 |
実物の商品の色や質感を画面上に正しく再現できる
遠藤氏:ColorEdge導入後は、効率アップはもちろんですが、やはりカメラマン、オペレーター、スタイリストそれぞれで「正しい色で作業できている」という安心感がありますよね。
「果たしてこの色は正しいのか・・・」と不安に感じていた環境から、「きちんと設定・表示されているColorEdgeを使っている」という環境としての安心感があることは、大きな飛躍と感じています。「自分達は、お客様に正しい色の商品イメージをきちんと提供できている」という安心感が、目に見えない部分ではありますが、一番大きな変化かもしれないですね。
撮影ブースの様子
カメラマン(左)が撮影データを確認し、オペレーター(右)が色補正・レタッチを行う
モニター画面の定期的な調整はどうしていますか?
野口氏:週に一度、毎週日曜日の夜中に定期キャリブレーションを行うよう設定しています。※
最初は外付けセンサーモデルを検討していたのですが、内蔵センサーを見た時に、これは楽だなと思いました。自分達の管理の手間がかからないですね。
※ColorEdge CGシリーズは、モニター筐体にキャリブレーションセンサーを内蔵。自動で表示の再調整ができ、定期的な調整スケジュールも自由に設定可能です。詳しくはこちら
自社で撮影スタジオを構えるアパレルブランドは多くないかと思いますが、すべて自社で制作している理由やこだわりはありますか?
遠藤氏:自社で行っている意味は、自分達のやりたいことを表現できることと、ノウハウを自社内に蓄積できることですね。ベイクルーズには『自分達でできることはやっていこう』という企業風土があります。実際、10年前に自社インターネット通販サイトをオープンさせてから、今まで自社で運営してきました。
社員には、自分達で生み出していく、とにかく質のいい商品画像を作っていきたいというマインドがあります。スタイリングを組み、商品の色を忠実に撮影して、お客様の求めている画像を提供したいという思いがあるからです。かなり手間のかかることをしているという自負はありますが、その結果、ノウハウも自社内に蓄積できました。
今後の展望をお聞かせください。
遠藤氏:2016年から、オムニチャネル※の取り組みを進めてきました。この環境下では、ベイクルーズストアの商品ページで店舗の在庫が見られるので、お客様が気に入った商品を店舗で試着したり、店舗に取り置きしたりすることも可能です。反対に、実店舗に在庫がない場合も、ベイクルーズストアに在庫があれば購入することもできます。
通販サイトと実店舗とでギャップがなく買い物できる環境が整いつつあるので、やはり通販サイトでも、実物の商品と同じ色味や質感を正確に再現できるよう追求していきたいと思っています。
※オムニチャネルとは、実店舗やインターネット通販サイトなど販売・流通チャンネルを相互に連携させることで、消費者がどのような販売チャネルからも同じように商品を購入できる環境を作ること。
■ご協力
株式会社ベイクルーズ
ホームページ:https://www.baycrews.co.jp/
導入製品
ColorEdge CG247X