インターンシップレポート
EIZOでは2024年夏に、2days~5daysの多様なインターンシップを開催しました。
そのインターンシップの様子と参加者の感想をレポートします。
技術系インターンシップ
映像配信システム開発インターンシップ
社内SE系インターンシップ
営業・事務系インターンシップ
冬の1day仕事体験
技術系インターンシップ
レポート
インターンシップ概要
実施日:2024年8月19日(月)~8月23日(金)、8月26日(月)~8月30日(金)
参加者:20名(電気系、情報系、機械系などを専攻する理系大学生、大学院生)
場 所:EIZO株式会社 本社
プログラム概要(5日間)
■1日目 : アイスブレイク、会社見学、開発部門長講話、モニター分解・組立、EVSセミナー
■2~4日目 : 設計・開発業務に関する講義・実習、課題発表準備
■5日目 : 課題発表、開発部門からのフィードバック
開発実習内容
<3コース共通>
- ショールーム/工場/電波暗室/開発フロア見学
<ハードウェア開発コース>
■実習課題
要求仕様を満たすよう製品の一部回路・基板を設計し、部品選定・実装、動作確認を実施する。動作に問題が生じた場合は原因分析・改善を図る。- ■主な内容
- モニターの分解/組立による構造理解
- DCDCコンバータ回路の設計/解析
- 設計した回路の基板への部品実装・動作確認
<ソフトウェア開発コース>
■実習課題
インターン生が自ら設定するユーザーのニーズに対して、その課題を解決するための画像処理機能の設計及びアプリケーションのデザイン・実装を行う。- ■主な内容
- EVS(EIZO Visual Systems)セミナー
- 当社モニターの映像処理技術及び制御手法の理解
- 自社ASIC/FPGAを用いた画像処理アルゴリズムの設計
- モニター制御用のGUIアプリケーション開発 など
<機構設計コース>
■実習課題
機構設計検証の実施、および機構課題に対して設計観点・製造観点それぞれから改良の提案を行う。- ■主な内容
- モニターの分解/組立による構造理解
- 寸法公差計算及び3D CAD、CAEを使った部品の設計
- 組立性の改善のための治具設計 など
【会社/工場見学】
モニター・カメラ・配信装置などの当社製品群を展示するショールーム。全国でも有数の電波暗室(電磁波を計測し、当社製品が外部機器に影響を及ぼさないか、逆に電磁波の影響を受けて誤作動しないかを検証するための施設)。ロボットにより自動化された調整工程を組み入れながら世界最高峰の質と信頼性を実現する製造工場。世界で認められるEIZO品質を生み出す開発フロアなど、普段は立ち入ることのできない会社の隅々を見学し、EIZOの雰囲気やモノづくりに対する考え方・強みを肌で感じました。
【モニター構造の理解】
ハードウェア開発コースと機構設計・生産技術コースでは、オフィス用から医療市場向けのモデルなど様々な製品を分解し、製品の特長によって内部構造が大きく異なることを理解しました。
分解はもちろんですが、組立もなかなか大変。組立しやすい構造か、を考えながら開発するのもエンジニアの仕事の一つだということを感じてもらいました。
【EVS(EIZO Visual Systems)セミナー】
ソフトウェア開発コースでは、EIZOビジネスの最前線であるEVS(EIZO Visual Systems)事業の一端に触れてもらうため、「EVSセミナー」を実施しました。本セミナーでは「gstreamer」というオープンソースのストリーミング処理ソフトを用いて、カメラで撮影した映像の画像処理(出力解像度の変更やぼかし処理など)を施し、モニターに表示させるという映像処理の一連の流れを理解しました。
-
▲モニター構造理解 -
▲工場見学 -
▲モニター開発実習(ハードウェアコース)
【先輩社員との懇談】
開発部門で働く先輩社員(若手/中堅)との懇談会を実施。先輩社員の業務内容や仕事への取り組み方、石川県での生活など、ざっくばらんに意見交換をしました。
【課題発表】
最終日には5日間の実習の成果を資料にまとめ、課題発表会を行いました。オーディエンスには開発部門の部長や課長もおり、緊張感が漂っていましたが、インターン生のユニークな発表に対し、驚きと称賛の声が上がっていました。
発表後にはインターン生へのフィードバックもあり、今後の進路選択や就職活動の参考にしてもらえたのではと思います。-
▲アプリケーション開発(ソフトウェアコース) -
▲治具の設計実習(機構設計コース) -
▲最終発表(ソフトウェア開発コースのデモ風景)
【参加学生の声】
1)ハードウェアコース
・私自身、はんだ付けや回路設計の経験はありませんでしたが、映像技術に関連する電気通信や信号処理等の様々な講義や実習を通してハードウェア開発の一連の流れを学ぶことができたので、グループのメンバーと協力しながら実際の回路設計に取り組むことができました。課題発表のフィードバックでは「様々な状況に対応できるように細部までこだわったものづくりが必要」と部長の方からコメントをもらい、その言葉からもEIZOの技術力とそのこだわりを強く感じました。 ・設計した回路が期待通りに動かない場合は、担当社員の方々から丁寧に教えてもらえたので、製品開発に関する知識をわかりやすく学ぶことができました。また、接しやすい社員の方が多く、社内の環境がとても良いと思いました。2)ソフトウェアコース
・私が使ったことのない言語やモジュールの利用を経験できて大変勉強になりました。また、グループでの共同作業だったため、お互いが作ったコードがうまくかみ合わず、修正作業に苦労もしましたが、お互いに意見を出し1つのものを作る楽しさに気づくこともできました。 ・私はプログラミング言語をPythonしか知らなく、不安だったのですが、担当社員の方々から優しく丁寧に教えてもらえたので実習をスムーズに進めることができました。セミナーやオンラインの座談会では真面目な方が多いイメージがありましたが、社員の方が明るく気さくに話しかけてくれる方が多く、EIZOに対する印象が180°変わりました。座談会や夕食会でも社員の方と触れ合う時間があり非常に良かったです。3)機構設計コース
・モニターの構造や治具の設計について、自分のアイデアを形にすることができとても貴重な経験になりました。モニターのパネルを補強する部品を作成する際、設計と解析を繰り返すことでより良い部品を作成する過程が面白いと感じました。 ・メーカーのイメージとして、開発と工場はすこし距離感があるものだと考えていましたが、会社見学や生産技術の業務紹介を聞いて、開発から製造まで最初から最後まで携われるような仕事の形を見ることができ、EIZOのモノづくり体制の特徴に改めて気づかされました。 ・社員の方々が皆優しく、コミュニケーションがとりやすかったです。座談会以外にも多くの社員の方との交流の機会があり、EIZOについてより深く理解できたと感じます。社宅見学や夕食会を通じて福利厚生制度について詳しく知ることができたのもよかったです。映像配信システム開発仕事体験
レポート
インターンシップ概要
実施日 : 2024年9月10日(火)~9月12日(木)
参加者 : 3名 場 所 : カリーナシステム株式会社 本社プログラム概要(3日間)
■1日目 : アイスブレイク、会社見学、業務体験ワーク
■2日目 : 業務体験ワーク、社員との座談会 ■3日目 : 業務体験ワーク、最終発表<実習内容>
■ハードウェア開発コース
動作に問題のある製品に対し、問題箇所の解析、製品の分解、部品選定・実装、動作確認を実施することで、改善を図る。- 評価リストに沿った試験
- SDIスイッチャーの分解/組立による構造理解と解析
- 設計した回路の基板への部品実装・動作確認
■ソフトウェア開発コース
自社の映像記録、配信システムを利用して顧客要望に沿った映像再生ソフトウェアを開発する。- 映像記録、配信システム・ツールの概要理解
- 映像再生ソフトウェアの設計、実装
■先輩社員との座談会
本イベントの受入担当者は、EIZOから出向した社員、カリーナシステムに中途入社した社員など、キャリアも経歴も様々で、EIZO/カリーナシステムの両面から学生の質問に答えていました。仕事内容やキャリアだけでなく、働き方やプライベート面など、ざっくばらんに意見交換をしました。■最終発表
実習で得られた成果をまとめて発表しました。聴講者にはカリーナシステムの役員・部長陣のほか、オンラインでEIZO本社とも繋ぎ、多くの方に対して発表するという貴重な機会となりました。またイベント終了後には、参加学生の皆さんには発表会聴講者からのフィードバックもあり、今後の進路選択や就職活動の参考にしてもらえたのではと思います。
EIZOが「撮影・配信・記録・表示」の映像ソリューションを提供する中で、重要な鍵を握るカリーナシステム。EIZOグループとしての開発業務の楽しさ、難しさを感じていただけたと思います。
【参加学生の声】
・ソフトウェア開発の実習を行うことで、よりソフトウェア開発という職種に興味を持ちました。この体験で学んだことを、今後の学業や就職活動にも活かしていきたいと思います。 ・図面とデータシートを読み取りながら、論理立てて改善していくハードウェア開発の実習が、面白くもあり、難しかったです。知識がほとんどない状態で当初は不安でしたが、先輩社員からのアドバイスもあり、楽しく終えることができました。-
▲カリーナシステム社長講話 -
▲ハードウェア開発コース -
▲社員座談会
社内SE系インターンシップ
レポート
インターンシップ概要
実施日 : 2024年9月3日(火)~9月5日(木)
参加者 : 7名(情報系などを専攻する理系大学生、大学院生) 場 所 : EIZO株式会社 本社プログラム概要(3日間)
■1日目 : アイスブレイク、会社見学(工場・オフィス・ショールーム)、社内情報システムワーク①
■2日目 : 社内情報システムワーク②、社員との座談会 ■3日目 : DX推進ワーク、社員との座談会<業務体験内容>
■社内情報システムワーク①
情報セキュリティの対応と対策を考える。- 情報セキュリティに対する理解
- 情報セキュリティ事故(不正アクセスや紛失・盗難、誤送信など)により情報漏洩が発生した場合の対応と対策
- ログファイルから情報セキュリティ事故の調査/解析
■社内情報システムワーク②
定型業務の要件定義および業務のRPA(Robotic Process Automation)作成 ※RPA(Robotic Process Automation)とは人間がコンピュータを操作して行う作業を、ソフトウェアによる自動的な操作によって代替すること。- 定型業務に対する理解、要件定義
- ツールを利用したRPAの作成
■DX推進ワーク
BIツール(※)を用いて当社ビジネスを想定したデータを可視化し、考察する。 ※BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)とは、データから視覚的なレポートやダッシュボードを生成するために利用され、ビジネスの意思決定に役立つツール。- BIツールを利用したデータ可視化チュートリアル
- 課題データを利用したデータの可視化演習
- 作成したグラフ、ダッシュボードを用いた考察
本インターンシップでは社内情報システム構築やDXの推進などSEの役割がますます重要になる中で、当社の取組みの最前線を学生の皆さんに紹介・その業務の一端を体感してもらいました。ワークを通してEIZOのSE業務の幅広さや今後の事業の広がりを感じてもらえたと思います。
-
▲社内情報システムワークの様子 -
▲DX推進ワークの様子
【参加学生の声】
・社内システムの運用・保守・構築や自動化にもともと興味がありましたが、仕事体験では自動化に用いるソフトウェアの使い方やどのようにすれば自動化を効率的に行えるのか、実践的な知識を身に着けることができました。
・メーカーの社内SEというSEの中でもなかなか情報を入手しにくい職種について詳しく知ることができました。またワークではグループでの作業が多くあり、グループで協力し合うことで一人では生み出せない成果を発揮できるということを学びました。社内SEにおいても「コミュニケーション」が大切であると感じました。営業・事務系インターンシップ
レポート
インターンシップ概要
実施日 : 2024年9月3日(火)~9月4日(水)
参加者 : 12名(文系学部を中心とした大学生・大学院生)プログラム概要(2日間)
■1日目 : アイスブレイク、会社見学(工場・オフィス・ショールーム)、業務体験(国内営業)
■2日目 : 業務体験(販売促進、資材調達、経理)&座談会<業務体験内容>
- 営業:お客様に対しての要望ヒアリング&製品提案
- 販売促進:EIZO若年層ファンを増やすキャンペーンの提案
- 資材調達:コスト削減シミュレーション&某機種に対する部品の選定
- 経理:財務諸表からの企業情報読み取り&企業分析
学生の皆さんには、2日間のインターンシップで4つの営業・事務系の職種を体験してもらいました。複数の業務を体験することで、興味の幅が広がり、それぞれの職種の面白さと難しさ、そして生販一貫体制のメーカーならではのキャリアの幅広さを肌で感じてもらえたと思います。
-
▲資材調達ワークの様子 -
▲販売促進ワークの様子
【参加学生の声】
・部門ごとに社員の方との対談の機会があり、それぞれの部門で実際にどのように働いているかを具体的に知ることができました。また、どの社員の方も自分の中に軸があり、こだわりや製品への自信と誇りを持って働いているのだと感じました。
・社員の方が高品質・高性能という点に誇りをもって働いていると感じ、自社製品に誇りを持つ方々と一緒に働くことは非常に楽しそうだと思いました。・メーカーには幅広い職種があることを、実際にワークを通じて体験することができ、自分の視野を広げることができました。それぞれの部門の働き方や1日のスケジュールなどを拝見して、実際に入社後の生活も想像することができました。冬の1day仕事体験
レポート
冬1day仕事体験概要
実施日 :
【オンライン】2023年12月20日(水)、2024年1月17日(水)、1月18日(木)
【対面(本社)】2023年12月27日(水)、2024年1月9日(火)、2月14日(水)
参加者 : 各回10~20名程度
場 所 : EIZO株式会社(本社)、オンライン
※1day仕事体験レポートは本社会場をメインにご報告します。
プログラム概要
- 業界・企業理解度UPセミナー
- 会社/工場見学
- 若手社員との交流(グループワーク、座談会)
【業界・企業理解度UPセミナー】
電機業界を「モノづくりの方法」「ビジネス展開」「働き方/キャリア」の3つの切り口から解説しました。また、会社説明動画の内容をもとに、EIZOの強みを学生の皆さんで分析し、グループワークも行いました。グループワークを通して、業界内におけるEIZOの特徴やビジネスモデルの強みに対する理解をさらに深めてもらいました。
【会社/工場見学】
徹底的に品質にこだわる製造現場(工場)や、パーテーションのない開かれたオフィスフロア、家電量販店では見られない医療現場で使われるモニターなどが並ぶショールームなどを見学しました。
【仕事体験・グループワーク】
「開発系の仕事」「営業・事務系の仕事」、それぞれ興味のあるほうに分かれ、グループワークを行いました。グループワークには、電子回路設計/ASIC開発/ソフトウェア開発/販売促進/資材調達といった様々な部署から現場社員も参加し、社員のアドバイスを受けながら、どのグループも積極的に意見を交わしていました。グループワークを通して、「みんなでいいものを作っていく、高めあっていく」というEIZOマインドの一端を感じていただくことができたと思います。
- 開発系の仕事グループワーク:
- 営業・事務系の仕事グループワーク:
【社員座談会】
座談会では学生の皆さんが聞きたいことに何でもお答えしました。「具体的にどのような業務をしているのか」や「職場の雰囲気」「やりがいを感じること」など様々な質問が寄せられ非常に盛り上がりました。
-
▲会社見学(ショールーム)の様子 -
▲グループワークの様子 -
▲先輩社員との座談会
【参加学生の声】
・実際に工場見学を通して、製品を全台数検査し、最後は人の目で見てチェックを行う、そのモノづくりに対する姿勢を見て、EIZOの品質に対するこだわりを改めて感じ取ることができた。
・仕事体験を通して、高い技術力があるからこそ、医療やクリエイティブワーク、船舶などの様々な分野でEIZO製品が活躍しているのだと分かった。これからも技術力の向上や応用できる分野の幅広さから、企業として成長していく可能性も感じた。
・様々なグループワークを通して、主体的に電機業界やEIZOの強みについて考えることができ、会社理解・業務に対する理解がさらに深まった。また、座談会を通して、社員の方が自社製品に自信やこだわりを持っていることを実感し、やりがいをもって働ける職場環境であると感じた。