ニュースリリース

マンモグラフィのより効率的な読影環境を提供する5メガピクセル・カラーソリューション「MammoDuo」を発売

2017年4月6日

 

 EIZO株式会社(本社:石川県白山市、代表取締役社長:実盛 祥隆)は、2面構成21.3型カラー医用画像表示モニターシステム「RadiForce RX560 MammoDuo」を2017年9月27日に発売します。価格はオープン価格です。  

※オープン価格の製品は標準価格を定めていません。

 

1.概要

 乳がん検診の現場では、撮影する医用画像の種類と数が増えるにともない、医師がこれらの画像をより効率的、かつ快適に読影ができる環境が求められています。

 当社は新開発の5メガピクセル・カラーモニター「RadiForce RX560」(同日発売)2面を専用スタンドで一体化した「RadiForce RX560 MammoDuo」で、この要求に応えます。

RX560 MammoDuo

 RX560には新たに開発した低温ポリシリコン液晶パネルを世界で初めて医用モニターに採用し、画面の額縁を5メガピクセルモニターとしては世界最小レベルの7.5mmまで狭額化。新開発の専用スタンドで2面を隙間なく設置することで、画面間の距離がわずか15mmとなり、画像比較時の目線移動が滑らかになります。空間占有率も同解像度の従来機種2面構成と比べて約22%削減し、デスク上の作業スペースが広がります。

 さらにRX560は、1100cd/m2の高輝度化、1500:1の高コントラスト比の実現、同一画面内でモノクロとカラー画像をハイブリッド表示できるHybrid Gamma PXL(ハイブリッド・ガンマ・ピクセル)機能搭載により、高い表示性能が求められるブレストトモシンセシスやマンモグラフィのモノクロ画像に加えて、乳房MRIやCT、超音波、病理などのカラー画像も忠実に再現できます。

 また、医用画像の関心領域のみに焦点を絞り、読影に集中しやすくなる「Point-and-Focus(ポイント・アンド・フォーカス)」機能を新たに開発。専用スタンドによる2画面一体化と相まって、読影効率の向上が期待できます。

 

2.詳細

背景

 近年、乳がん検診では、より正確な診断を行うために、マンモグラフィ(乳房X線撮影装置)検査と超音波検査が併用されるケースが増えています。さらに、乳がんが疑わしい場合、乳房MRI検査や組織(細胞のかたまり)を採って調べる組織診などの精密検査が行われます。

 これら検査画像の表示環境として、マンモグラフィ画像は、左右の乳房画像を比較表示したり、上下方向(頭尾方向)と斜め方向(内外斜位方向)の異なる角度からの撮影画像を並列表示することから、5メガピクセルのモニターを2台並べて表示し、その他の検査画像は別のカラーモニターに表示するのが一般的です。

 このように、医師が読影する医用画像の種類が増加し、読影環境が煩雑になっているため、効率的、かつ快適に読影ができる環境が求められています。こうしたニーズに応えるため、当社は2面の5メガピクセル・カラーモニターRX560を1本の昇降スタンドで支える、「RX560 MammoDuo」を用意しました。

 

低温ポリシリコン液晶パネルの開発

 このたび当社は、株式会社ジャパンディスプレイ(本社:東京都港区、代表取締役社長:有賀 修二)と共に、医用モニター用の低温ポリシリコン(LTPS:Low Temperature Poly-Silicon)液晶パネルを世界で初めて開発しました。

 パネルの液晶を制御する薄膜トランジスタ(TFT)に、従来のアモルファスシリコンではなく、LTPSを使用することで、TFTのサイズを約1/4に小型化し、画素(モニターに画像を表示する際の最小単位)の開口率を向上させました。

 高開口率により、光源となるバックライトの光を最大限に活かすことができ、パネルの高輝度化を実現しました。さらに、パネルの駆動回路を外付けでなく内蔵化することで、回路基板の省スペース化を実現しました。
TFT


 当液晶パネルをRX560に搭載することで、下記のような従来にない性能、利便性の向上を図ることができました。

 

高輝度化により長期安定性を実現

 RX560は、カラーモニターでありながら、モノクロモニターに近い1100cd/m2の高輝度化を実現。高輝度化により、キャリブレーション推奨輝度500cd/m2の維持を、ご購入日から5年間かつ製品使用20000時間保証します。このためRX560は、カラー画像に加えて、より高い表示性能が求められるマンモグラフィのモノクロ画像を表示するモニターとして、長期にわたり安定してご使用いただけます。

 さらにコントラスト比もモノクロモニターに近い1500:1を兼ね備え、白浮きを抑えた引き締まった黒色を表示します。

 

読影作業の効率化を実現

読影作業の効率化 液晶パネルの回路基板の省スペース化により、RX560は、5メガピクセルモニターとして世界初となる額縁幅7.5mmを実現し、額縁と画面の高低差も2.5mmに抑えました。これにより、2面構成の「RX560 MammoDuo」を使う場合も、画像比較時の目線移動が滑らかになります。

 さらに、「RX560 MammoDuo」の外形寸法は、同解像度の従来機種2面構成と比べて、横67mm、縦36mm、奥行き20.5mmのスリム化を実現しました。空間占有率が約22%削減され、デスク上の作業スペースに開放感が生まれます。

 また、画面を見やすい位置に調整するためにモニターを上下左右に動かす場合、モニターごとにスタンドが付いていると、モニターの間を隙間なく調整することが困難ですが、新設計の専用スタンドを採用した「RX560 MammoDuo」なら、モニター2台が連動して動き、モニター間に隙間が生じません。


 

モノクロとカラーをハイブリッド表示

 RX560に搭載したHybrid Gamma PXL(ハイブリッド・ガンマ・ピクセル)機能が、同一画面内のモノクロとカラーをピクセルごとに自動判別し、それぞれ最適な階調で表示します。ピクセル単位で判別する新しい方式により判別精度が向上し、エリアで判別する従来の方式よりも安定して機能します。

 これにより高い表示性能が求められるブレストトモシンセシスやマンモグラフィのモノクロ画像に加えて、乳房MRIやCT、超音波、病理などのカラー画像も忠実に再現でき、モノクロとカラー画像を一つの画面上に表示する際の読影作業の効率化が期待できます。

モノクロとカラーをハイブリッド表示

 

読影作業の効率化をさらに追求

 当社は、読影に快適な作業環境を提供し、作業効率を一層向上させるため、「Work-and-Flow(ワーク・アンド・フロー)」という機能の開発に取り組み、今年発売のRadiForceシリーズのモニターに順次搭載しています。RX560には、この「Work-and-Flow」機能に新たに「Point-and-Focus(ポイント・アンド・フォーカス)」機能を加え、搭載しました。

 Point-and-Focus機能では、マウスとホットキーの操作だけで、表示している医用画像内の気になる部分をすばやく選択し、輝度や階調を見やすいように変更できます。関心領域のみに焦点を絞ることで、読影に集中しやすくなります。
Point-and-Focus


<展示会情報>
 当社は、2017年4月14日(金)~16日(日)にパシフィコ横浜で開催される「2017 国際医用画像総合展 (ITEM 2017)」で当製品を展示します。
 



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