基礎知識

EIZOのオプティカルボンディング技術

EIZOは、本社(石川県)敷地内にオプティカルボンディングの加工ラインを設けています。
自社内に加工ラインを設けることで、液晶モニターの表示視認性や耐久性の向上など、特定市場や特別な使用環境におけるより高度なニーズに、柔軟かつスピーディに対応します。
 

オプティカルボンディングとは

液晶面にクリアパネルやタッチパネルを装着する液晶モニターには、それらクリアパネルやタッチパネルと映像表示部分である液晶モジュールとの間にわずかな隙間が存在しています。
オプティカルボンディングとは、樹脂素材(光学弾性樹脂)で「液晶モジュール」と「クリアパネル(またはタッチパネル)」の隙間を埋めて貼り合せる技術です。
EIZOのオプティカルボンディング技術

video_button_optical_bonding.jpg

 

オプティカルボンディングの特長

くっきりとした表示

くっきりとした表示 ユーザーが見ている液晶モニターの表示画像は、液晶モジュールの光が、空気層とクリアパネルを経て放射されたものです。通常は、屈折率の異なる空気層やクリアパネルを透過することで、光の強度が減退し表示輝度が失われます。
オプティカルボンディング技術は、液晶モジュールとクリアパネルを貼り合せることで光の屈折率を最小限に抑え、視認性に優れる表示画像を維持します。

 

活用例

  • 高輝度な表示が求められる画像確認用途
  • 雑然とした場所や明るい場所での情報表示
高輝度での画像確認

雑然とした場所での視認性向上

明るい場所での視認性向上


 

目障りな映り込みを抑制

目障りな映り込みを抑制 液晶モニターの画面の映り込みは、画面を照らす外光が屈折率の異なる空気層やクリアパネルを透過する際に発生する光の反射です。
オプティカルボンディング技術は、液晶モジュールとクリアパネルを貼り合せることで光の屈折率を最小限に抑え、目障りになる画面の映り込みを和らげることができます。

 

活用例

  • 太陽光の影響を受ける半屋外のサイネージ
  • 明るい光源を用いる病院手術室
半屋外のサイネージに

旅客鉄道など車載用途に

明るい照明を用いる手術室に


 

耐久性を向上

耐久性を向上 オプティカルボンディングは、空気層に光学弾性樹脂を流し込むことで表示面の物理的な強度を向上できます。
液晶モジュールとクリアパネルの間に隙間が存在しないため、埃や水分などの異物の侵入による液晶モジュールのダメージも防ぐことができます。

 

活用例

  • 公共施設などで活用するタッチパネル画面の強度UP
  • FA用途での異物からの耐性UP
タッチパネルの強度UPに

粉塵・水滴などへの耐性UPに


 

結露を防止

結露を防止 寒暖差の激しい環境などで液晶モニターを使用すると、液晶モジュールとクリアパネルの隙間に存在する水蒸気が結露する場合があります。
オプティカルボンディングを施した液晶モニターは、結露の原因となる液晶モジュールとクリアパネル間の空気層が存在しないため、内部結露によって表示視認性が損なわれることがありません。

 

活用例

  • 船舶や鉄道など輸送・旅客機での使用
  • 倉庫や試験室など室温や気圧の変化が多い場所での使用
寒冷地を通る輸送・旅客機に

温度差の大きな場所での利用に


 

タッチパネル入力の一体感が向上

タッチパネル入力の一体感が向上 一部の方式を除きタッチモニターは、タッチパネルの厚みによって画像の表示面と実際のタッチポイントとの間に視差が生じます。この視差によって、特にペン入力時などに、タッチ入力の一体感が阻害される場合があります。
タッチモニターにオプティカルボンディングを施すことで、タッチポイントと画像を視認できるポイントが一致しやすくなるため、視差による違和感が少ない自然なタッチ入力が行えます。