地球

環境ラベルの動向と取組み

環境ラベルは、お客様が環境に配慮した製品を購入する際の目安となるものです。国際標準化機構 (ISO) では、この環境ラベルを「タイプI」「タイプII」「タイプIII」の3種類に分類しており、企業が消費者にラベルを開示するルール・手法等について規定しています。

タイプⅠ

第三者機関が、環境配慮に関する認定基準を設定し、製品が基準を満たしていることを審査し、企業に所定のラベルの使用を許可するものです。ディスプレイ製品に対する世界的な環境ラベルとして定着しているスウェーデンのTCO、国際エネルギースタープログラムなどが代表的であり、当社はこれらの環境ラベルを積極的に取得しています。

規格名 内容

TCO Certified

当社製品における環境への取組み対応の原点となったのは、スウェーデンの規格TCO'95であり、その後数回の改訂を経て現在のTCO Certified Generation 9に至っています。
この規格は環境に関する要求事項に加え、安全、電磁波、エルゴノミクス他の要求事項をも盛り込んだ総合規格の性格を持っています。また、近年は、これら製品仕様への要求に留まらず、ESGやコーポレートガバナンスなど、企業としての広範囲な取組みが要求事項として追加されています。当社はこれまで常に規格策定に参画し、先進的且つ効果的な規格化を目指すべく、規格内容の精査にも尽力してきました。これらの活動を重ね、規格の最新版であるTCO Certified Generation 9についても、規格発効と同時に世界で初めての取得を果たしています。今後も当社製品において重要な規格と位置付け、この方針を継続します。

エナジースター
および
国際エネルギー
スタープログラム

1992年から米国環境保護局 (EPA) が、環境活動の一環として、年々増加するコンピュータ関連機器の消費電力を抑制するために始めたプログラムです。日本では、日米政府の合意に基づき国際エネルギースタープログラムとして1995年から実施されています。
当社は本プログラムの開始当初からこれに賛同し、モニターメーカーとしてはエナジースターの登録第1号となっており、以後数多くの製品が登録されています。
現在は同規格の最新版としてVer.8.0が発効となっています。今後の開発機種においても積極的な適合を目指します。

タイプII

第三者機関の判断を入れず、製品がいかに環境に配慮しているかを企業自らが判断し主張するものです。従って、タイプIとは異なり、主張する企業と消費者の2者のみでラベルに対する認識が成り立ちます。タイプIIの考え方のもととなる国際規格ISO14021では、環境ラベルの信頼性を確保するために主張に際して満たすべき原則が示されており、正確で適切な表示に努め、虚偽、誇大、誤認を招くあいまいな表示をしないことが規定されています。

規格名 内容

EPEAT

EPEAT(イーピート)とは、米国環境保護庁(EPA)の関連団体であるGreen Electronics Council (GEC)が2006年より運営する、パソコンとパソコン周辺機器の環境に与える影響の総合評価基準です。有害物質削減、リ サイクル設計、長寿命設計、回収リサイクル、企業活動など要求事項は多岐にわたっており、約10年ぶりに改定されたEPEAT 2018年版は、今後10年を見越して製品仕様への要求に留まらず、CSRやコーポレートガバナンスなど、企業としての広範囲な取組みが要求事項として追加されました。
2023年3月には、FlexScan EVシリーズの6製品において、最高位であるGoldランクに認定されました。
EPEATにおける取組み

PC
グリーンラベル

(社) 電子情報技術産業協会 (JEITA) の自主運営のもと、2001年7月より情報処理機器 (主にコンピュータ) に対する環境ラベルである「PCグリーンラベル」制度が運用を開始しました。なお、本制度は現在一般社団法人パソコン3R推進協会が運営しています。
本制度のコンセプトは次の3つから構成されています。

  1. 環境(3Rを含む)に配慮した設計・製造がなされている
  2. 使用済後も、引取り・リユース/リサイクル・適正処理がなされている
  3. 環境に関する適切な情報開示がなされている

同制度の審査は企業審査と製品審査からなりますが、2001年9月の第1回の企業審査には当社も含め20社が合格し、認証を取得しました。その後、対象となる製品について積極的に取得を推進しており、今後も引き続き認証を取得していきます。

  • 本制度の詳細については、PCグリーンラベルのウェブサイトをご覧ください。
  • 当社製品のPCグリーンラベル取得状況はPCグリーンラベル取得製品のページでご確認ください。
    なお、適合製品の審査基準との適合性については、当社の責任です。

タイプIII

環境負荷をLCA (ライフサイクルアセスメント) によって分析し、その定量的データをそのまま開示するもので、開示データを自社で評価できることが、タイプI・IIと異なります。