ニュースリリース

4K超高精細映像伝送による血管内治療・遠隔指導システムの共同研究契約締結

2015年12月9日

 

 EIZO株式会社(本社:石川県白山市、代表取締役社長:実盛 祥隆)は、国立大学法人金沢大学(所在地:石川県金沢市、学長:山崎 光悦)と株式会社PFU(本社:石川県かほく市、代表取締役社長:長谷川 清)の子会社で、グループ内の新規ビジネス創出を担うPFUビジネスフォアランナー株式会社(石川本社:石川県かほく市、代表取締役社長:神丸 研一)と、このたび、4K超高精細映像伝送による血管内治療・遠隔指導システムの共同研究契約を締結しました。

 本共同研究は、カテーテルによる血管内治療を、4K超高精細映像のリアルタイム伝送技術を用いて、遠隔地からの手技指導を可能にするシステムを開発するもので、2017年の実用化を目指します。

 遠隔指導の実現により、地域医療に大きな変革をもたらすと共に、指導下施術の増加による治療の安定性向上が期待できます。


背景

 血管内治療(注1)は、患者の身体に負担が少なく大きな効果も期待できる治療法ですが、高度な専門的知識と医療技術を必要とします。そのため、高難度の治療においては熟練した専門医の確認のもとでの施術が望まれますが、常にそのような体制で実施できる施設は多くありません。

 金沢大学は、この分野の先進的役割を担っており、金沢大学附属病院の医師は他院への診療支援と指導も責務の一つとなっていますが、指導する医師の時間的制約が課題となっています。

 

共同研究の概要

 本システムは、EIZOの4Kタッチモニタを含む医療ソリューションと、PFUビジネスフォアランナーの超低遅延・4K高精細映像伝送技術を組合せ、血管造影映像をはじめ治療に必要な複数の医用画像を4K映像に合成して遠隔地へ伝送し、遠隔地からは指導医が音声と自身の手差し映像を伝送することで、映像伝送の遅延が極めて小さいリアルタイムな遠隔指導を可能にします。

 共同研究において、金沢大学は医療現場からのアドバイス、実証実験を、EIZOは医療用4Kタッチモニタ及び4K映像合成装置を、PFUビジネスフォアランナーは4K映像伝送装置およびカメラ、音声機器とシステム全体のインテグレートを担当します。

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今後

 本研究は、2017年の実用化を目指すもので、実用化により、以下の効果が期待できます。

  • 地域遠隔医療の発展

  • 指導下での施術機会増加による、手技技術、安定性、治療効果向上

  • 指導医負荷軽減、施術スケジュール調整の容易化

 

関連リンク

 

注釈

 (注1)画像診断装置(X線透視、超音波、CTなど)で体内を見ながら、細いカテーテルなどを用いて血管の中から病巣に到達して行う治療。メスを入れずに治療するため、患者の身体に負担が少ない。以下のような多岐にわたる治療が行われている。

  • 癌の治療:化学動脈塞栓術、動注化学療法、経皮的リザーバー埋め込み術など

  • 出血の治療:外傷性出血、消化管出血、動脈瘤破裂、産科出血、喀血などに対する止血術

  • 血管病変の治療:動脈狭窄症に対するバルーン拡張術・ステント留置術、動脈瘤に対するコイル塞栓術など

  • その他:血管内異物除去術、下大静脈フィルター留置術、門脈圧亢進症に対する部分脾動脈塞栓術など


 

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