はじめに
この章では、モニターの特長と、各部の名称を説明します。
特長
映像制作に強い、4K高解像度の大型液晶を搭載
- 30.5型ワイド画面にDCI 4K解像度(4096×2160)対応
- デジタルシネマ規格であるDCI 4K解像度4096×2160に対応しています。また、フルHDの4倍を超える高解像度で、4K映像だけでなく、フルHD解像度のコンテンツを複数並べて表示できます。
- 広色域表示で映像の色味を忠実に再現
- 100 %のDCIカバー率を実現し、高精度のカラーマネージメント環境を構築できます。
- 1,000,000:1※1の高コントラスト比を実現
- 高コントラスト比で、引き締まった黒色を表示できます。
- 標準値。保証値ではありません。
- 水平 / 垂直178°の広視野角なIPS液晶パネルを搭載
HDR(ハイダイナミックレンジ)映像の表示をサポート
- 映画や放送向け、HDR国際標準規格に準拠
- 配信、映画制作向けのHDR「PQ方式」と放送向けのHDR「Hybrid Log Gamma(ハイブリッドログガンマ)方式」の両方に対応しています。「PQ方式」は、HDRの国際標準規格であるITU-RBT.2100※1およびSMPTE ST2084※2に、「Hybrid Log Gamma方式」はITU-R BT.2100に準拠しています。これにより、映画作品や放送コンテンツなど幅広いHDRコンテンツのカラーグレーディング作業に活用できます。
- ITU-Rは、International Telecommunication Union-Radio communication Sector(国際電気通信連合の無線通信部門)です。
- SMPTEは、Society of Motion Picture and Television Engineers(米国映画テレビ技術者協会)です。
- 高輝度 / 高コントラスト比を実現
- 専用のIPS液晶パネルと高輝度バックライトユニットの搭載により、高輝度 / 高コントラスト比を実現しています。
- カラーモード機能を搭載
- ITU-R BT.2100などで定められた色温度、ガンマ、色域を再現できます。
- (カラーモード参照)
長距離伝送が可能なSDI信号をサポート
- SDI入力端子を搭載
- 12G-SDI信号まで対応したSDI入力端子を2つと、3G-SDI信号まで対応したSDI入力端子を2つ搭載しています。
- スルー出力(アクティブ)に対応したSDI出力端子を搭載
ST 2110規格対応
- ST 2110インターフェース(SFP28ケージ)※1を搭載
- ST 2110に対応したIPストリームが表示できます。ST 2110インターフェース(SFP28ケージ)を2つ搭載しており、IPネットワークシステムの冗長化に対応できます。
- (IPネットワークシステムの接続例参照)
- SFPトランシーバはこの製品には付属していません。25GbE SFP28光トランシーバに対応します。IEC/EN 60825-1もしくは同等の規格で評価されたClass 1レーザー認定品をご用意ください。
自動的に最適なカラー設定に切り替えるモードを搭載
- カラーモード「SYNC_SIGNAL」
- 入力信号に合わせてモニターのカラー設定を自動的に最適な値に設定できるカラーモード(SYNC_SIGNAL)を搭載しています。このモードを使用すると、入力信号がSDRからHDRに切り替わった場合、モニターのカラー設定が自動的にHDRに適したカラー設定に切り替わるため、手動でのカラー設定が不要になります。
カラーグレーディング作業をサポートする多彩な機能を搭載
- 色域外警告機能、輝度警告機能など、映像制作の専用機能を搭載
- (詳細な調整 / 設定参照)
- 4Kズーム機能を搭載
- 4K2K信号(解像度が4096×2160または3840×2160の信号)を画面に表示している場合、指定した領域を2倍に拡大表示することができます。映像の細部を確認するときなどに便利です。
- (ズーム参照)
- 任意に設定可能なカスタムキー機能を搭載
- モニター前部にあるボタンに頻繁に使用する機能を割り当てることで、作業効率を向上できます。
- (カスタムキーの設定参照)
- Quick Check機能を搭載
- 輝度やガンマを一時的に変更した信号確認が可能なQuick Check機能が利用できます。
- HDCP(著作権保護技術)により保護されたコンテンツを表示可能
- SelfCalibration機能を搭載
- 内蔵キャリブレーションセンサーを搭載し、SelfCalibration(セルフキャリブレーション)によるモニター単独でのキャリブレーションに対応しています。
- (SelfCalibration参照)
USBハブ機能を搭載
- USB 5Gbpsに対応
- 最大5 Gbpsの高速データ転送を実現し、USBメモリーなどの大容量データも短時間で転送できます。
- (USBハブ機能の使用方法参照)
遠隔操作に対応
- リモートコントロール(GPI)機能を搭載
- RJ-45の各ピンに特定の機能を割り当てることにより、リモートコントロール(GPI)機能を利用できます。
- (Remote Control (GPI)参照)
各部の名称と機能
前面
| モニターのキャリブレーションをおこなうためのセンサーです。SelfCalibration(セルフキャリブレーション)を実行すると、キャリブレーションセンサーが自動的に作動し、定期的にモニターを調整できます(SelfCalibration参照)。 |
| 入力信号を切り替えます。 |
| カラーモードを切り替えます。 |
| ボタンに割り当てた機能を実行します。 機能の設定に応じてランプの色が変化します。 青:Quick Check機能が有効 白:Quick Check機能が無効 消灯:Quick Check機能以外が割り当てられている |
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| 左右に回して設定メニューの項目を選択したり、設定値を調整したりします。 調整ダイヤルを押すと、設定メニューが表示されます。各メニューの表示後は、調整ダイヤルを押して決定します。 |
| ひとつ前の画面に戻ります。 |
| 電源のオン / オフを切り替えます。 電源を入れると、ランプが点灯します。 モニターの動作状態に応じてランプの色が変化します。 白:通常動作モード 橙:省電力モード※1 消灯:電源オフ※1 |
- 製品の性能維持のため、ファンが回転したままになることがあります。
背面

| 運搬用のハンドルです。 運搬時には2人でハンドルと画面の下部をしっかりと持ち、モニターを落とさないようご注意ください。 |
| Kensington社製のMicroSaverセキュリティシステムに対応しています。 |
| 高さや角度の調整はできません。 |
| 主電源のオン / オフを切り替えます。
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| 電源コードを接続します。 |
| ケーブルを収納します。 運搬時にケーブルホルダーを持たないでください。ケーブルホルダーが破損し、けがや故障の原因となります。 |
| SDI出力端子のある機器を接続します。 SDI 1、SDI 2は、12G / 6G / 3G / HD-SDIに対応しています。 SDI 3、SDI 4は、3G / HD-SDIに対応しています。 4つの端子すべてを使ったQuad Link 3G-SDIにも対応しています。 |
| SDI入力端子に入力された信号がそのまま出力されます。 SDI 1、SDI 2は、12G / 6G / 3G / HD-SDIに対応しています。 SDI 3、SDI 4は、3G / HD-SDIに対応しています。 この製品はスルー出力(アクティブ)に対応しています。信号を出力する場合はモニターの主電源をオンにしてください。 |
| DisplayPort信号出力のある外部機器を接続します。 |
| HDMI信号出力のある外部機器を接続します。 |
| HDMIケーブルの抜け防止のための結束バンドを取り付けます。 |
| USBに対応している周辺機器と接続できます。 |
| USB接続が必要なソフトウェア、USBハブ機能を使用する場合にUSBケーブルを接続します(USBハブ機能の使用方法参照)。 |
| リモートコントロール(GPI)機能を使用する場合に、有線リモコンを接続します。 |
| IPネットワークシステム内のIPスイッチと光ファイバーケーブルで接続します(IPネットワークシステムの接続例参照)。 SFPトランシーバはこの製品には付属していません。25GbE SFP28光トランシーバに対応します。IEC/EN 60825-1もしくは同等の規格で評価されたClass 1レーザー認定品をご用意ください。 |