第4章 画面調整/設定

 

デジタル信号入力の場合は、本機の設定データに基づいて画面が正しく表示されます。

 

4-1. 画面調整

液晶モニターの画面の調整とは、使用するシステムに合わせ、画面のちらつきを抑えたり画像の表示位置やサイズを正しく調整するためのものです。快適に使用していただくために、モニターを初めてセットアップしたときや使用しているシステムの設定を変更した場合には、ScreenManagerを使用して画面を調整していただくことをおすすめします。付属のユーティリティディスクに画面調整用プログラムが含まれていますのでご利用ください。

 

調整はモニターの電源を入れて、20分以上経過してからおこなってください。(内部の電気部品の動作が安定するのに約20分かかります。)

 

調整手順

1.

コントロールパネルのオートボタンを押します。

「もう一度オートボタンを押すとオートアジャストが実行されます」のメッセージが5秒間表示されます。メッセージが表示されている間にもう一度オートボタンを押すと、自動調整機能が働き(実行中であることを示すメッセージが表示されます)、クロック、フェーズ、表示位置、解像度が調整されます。

この機能はMacintoshやWindowsなど画面の表示可能エリア全体に画像が表示されている場合に正しく動作します。
DOSプロンプトのような画面の一部にしか画像が表示されていない場合や、壁紙など背景を黒で使用している場合には正しく動作しません。
一部のグラフィックスボードで正しく動作しない場合があります。

 

オートボタンで調整しきれない場合は以降の手順にしたがって調整をおこなってください。正確に表示された場合は、手順4にお進みください。

2.

画面調整用プログラムを起動します。

「EIZO LCDユーティリティディスク」(付属品)より、ご使用のシステムに対応した「画面調整プログラム」をディスク内のreadmeja.txtあるいは「お読みください」ファイルにしたがって起動します。起動後はプログラムの指示にしたがって調整してください。(Windowsをお使いの方は付属のCD-ROMの起動メニューから、直接実行できます。)

 

ご使用のシステムに対応したプログラムがない場合は、画面に1ドット抜きのパターン(下記参照)などを表示して以下の手順に進んでください。

 

3.

ScreenManagerの<ピクチャー調整>メニューにより調整します。

(1)
縦縞が出ている場合
クロック>を調整します。
<クロック>を選択し、左・右のコントロールボタンを使用して縦縞が消えるように調整します。調整が合ったポイントを見逃しやすいので、コントロールボタンはゆっくり押して調整するようにしてください。

調整後、画面全体ににじみやちらつき、横線が出た場合は次の「(2)フェーズ調整」にすすみ調整をおこなってください。

 

(2)
ちらついたり、にじむようにみえる場合
フェーズ>を調整します。
<フェーズ>を選択し、左・右のコントロールボタンを使用して最もちらつきやにじみのない画面に調整します。

 

お使いのコンピュータやグラフィックスボードによっては、完全になくならないものがあります。

 

(3)
表示位置がずれている場合
<ポジション>を調整します。

液晶モニターは画素数および画素位置が固定であるため、画像の正しい表示位置は1箇所です。ポジション調整とは画像を正しい位置に移動させるための調整です。

<ポジション>を選択し、画像がモニターの表示エリアに適切に表示されるように上・下・左・右のコントロールボタンで調整します。

調整後、画面に縦縞が現れた場合は、「(1)クロック調整」に戻り、再度調整をおこなってください。(クロック→フェーズ→ポジション)

 

4.

信号の出力レンジ(レンジ調整)を調整します。
 <ピクチャー調整>メニューの<レンジ調整>で調整します。

信号の出力レベルを調整し、すべての色階調(0〜255)を表示できるように調整します。

[設定方法]

<ピクチャー調整>メニューより<レンジ調整>の調整メニューを表示させた状態で、コントロールパネルのオートボタンを押します。出力レンジが自動的に調整され、最大の色階調で画像を表示します。

 

5.

低解像度の画像を表示し、文字や線がぼやけてみえる場合
 <スムージング>の設定を切り替えます。

<ピクチャー調整>メニューより<スムージング>を選択し、1〜5段階(ソフト〜シャープ)から好みに応じて選択します。

<スムージング>アイコンは、表示解像度が1280x1024の場合は選択できません。

拡大表示をしていますので、ぼやけてみえるものが完全になくなるわけではありません。

 

4-2. カラー調整

ScreenManagerの<カラー>メニューで、ファインコントラストのモードごとに独立した、カラー調整の設定、保存ができます。

アナログ信号のカラー調整をおこなうときは、まず<レンジ調整>をおこなってください。

調整項目

ファインコントラストモードにより、<カラー>メニューで調整/設定できる機能が異なります(表示メニューも異なります)。

 

○:調整/設定可 -:工場にて設定済み
アイコン
機能名
ファインコントラストモード
Custom
sRGB
Text
Picture
Movie
ブライトネス
色温度
-
ガンマ
-
-
-
色の濃さ
-
色合い
-
ゲイン
-
-
-
-
リセット
-

 

調整はモニターの電源を入れて、20分以上経過してからおこなってください。(内部の電気部品の動作が安定するのに約20分かかります。)

<カラー>メニューの<リセット>を選択すると、ファインコントラストで選択しているモードの色調は初期設定(工場出荷状態)に戻ります。

 

メニュー 内容 調整範囲
ブライトネス

画面全体の明るさを好みの状態に調整する 0〜100%
色温度

色温度を選択する 4,000K〜10,000Kまで500K単位で選択します。(9,300K含む)初期設定は「オフ」(パネル本来の色)です。

「K」表示は調整値の目安としてご利用ください。

4,000Kより低く、あるいは10,000Kより高くすると、設定が自動的に「オフ」になります。

 

ガンマ

ガンマ値を設定する 1.8〜2.6(0.2ごと)

ガンマ機能についてはデジタル信号入力でのご使用をおすすめします。

 

色の濃さ

色を鮮やかにする -128〜127
最小値(-128)で白黒の画面となります。

本機能を使用することにより、すべての色階調を表示できないことがあります。

 

色合い

肌色などを好みの色合いにする -32〜32

本機能を使用することにより、すべての色階調を表示できないことがあります。

 

ゲイン

赤、緑、青をそれぞれ調整し、好みの色調にする 0〜100%

赤、緑、青のそれぞれの明度を調整することにより、任意の色調を作ります。背景が白またはグレーの画像を表示して調整してください。

「%」表示は調整値の目安としてご利用ください。

本設定は<色温度>の設定をすると無効になります。ゲインの設定は何も調整していない状態に変わります。

 

リセット

選択しているファインコントラストモードのカラー調整状態をすべて初期状態に戻す リセット>を実行します。

 

4-3. 節電設定について

ScreenManagerの<PowerManager>メニューで節電機能を設定できます。

 

完全な節電のためにはモニターの電源を切ることをおすすめします。また、電源プラグを抜くことで、確実にモニター本体への電源供給は停止します。

 

アナログ信号入力の場合

本機は「VESA DPMS」に準拠しています。

[設定方法]
(1)
コンピュータの節電機能を設定します。
(2)
<PowerManager>メニューより、「VESA DPMS」を選択します。
[節電の流れ]
コンピュータの状態
モニターの状態
電源ランプ
オン
オペレーションモード
節電モード スタンバイ
サスペンドオフ
節電モード
[復帰方法]

キーボードまたはマウスを操作します。

 

デジタル信号入力の場合

本機は「DVI DMPM」に準拠しています。

[設定方法]
(1)
コンピュータの節電機能を設定します。
(2)
<PowerManager>メニューより、「DVI DMPM」を選択します。
[節電の流れ]
コンピュータの状態
モニターの状態
電源ランプ
オン
オペレーションモード
節電モード
節電モード
オフモード
節電モード*1
黄点滅(2回ずつ)
*1
コンピュータのオフモードは<入力信号>設定が「マニュアル」に設定されている場合にのみ有効です。
[復帰方法]

コンピュータ/節電モードからの復帰:キーボードまたはマウスを操作します。
コンピュータ/オフモードからの復帰:コンピュータの電源を入れます。

 

スピーカーからの音声もあわせて節電する場合

モニターが節電モードに入ったときにスピーカーからの音声出力を消音することができます。

[設定方法]
(1)
モニターの節電機能を設定します。
(2)
<サウンド>を選択します。
(3)
「無効」を選択します。(節電しない場合は「有効」を選択します。)