故島氏は、生まれ故郷の徳島県美馬市でスタジオフォトに携わる一方、活躍の場を世界に広げているフォトグラファーです。
「ColorEdgeグローバルアンバサダー※」の一人であり、自身の作品づくりにColorEdgeを愛用しています。
※ColorEdgeグローバルアンバサダーとは、当社が海外市場向けに実施している企画で、世界各国において、当社のカラーマネージメントモニターColorEdgeを自身の作品づくりに不可欠なツールとして活用しているプロフェッショナルを紹介するものです。スペシャルページはこちら(EIZO海外Webサイトへ)
故島 永幸氏の作品
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〈作品コメント〉 ファン・ゴッホをオマージュした作品です。ゴッホは拳銃自殺をしたと言われています。一方で他殺を指摘する見方もあり、私自身はその説にも関心を持っています。 いずれにせよ直接的な原因は拳銃です。しかし、彼を死に追いやったのは、彼を理解しない人々の冷淡さです。 私は人の、無自覚な罪への警笛として、彼の自画像を見立てて、この作品を作りました。 |
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〈作品コメント〉 都内で開催したワークショップにて撮影した1枚です。 結婚式に遅刻してしまい、顔を上げられない新郎と、怒り心頭で仁王立ち、顔を向ける花嫁を描いたパロディ作品です。 2人の関係性が一瞬に凝縮されたような場面を、ユーモアを交えて表現しました。 |
故島氏の作品は、ColorEdgeグローバルアンバサダーのスペシャルページで、さらにご覧いただけます。
故島氏の世界での実績
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故島氏の作品は現像処理においても高い評価を得ており、世界中のフォトグラファーから依頼を受け、レタッチやプリントでの作品づくりをサポートしています。また、業界の発展のため、自身の知識を伝えるセミナーやオンライン・サロンを開催しています。
故島氏に作品づくりにおいて大切にしていること、ColorEdgeの使用感について伺いました。
作品づくりにおいて大切にしていることを教えてください。
普段の撮影では、何よりもお客様に喜んでいただくことを第一に考えています。事前の打ち合わせで感性や個性を丁寧に汲み取り、スタイリングやカラーコーディネートまで踏み込んでディレクションを行うことで、単なる「記録」を一生の「記憶」へと昇華させ、作品の付加価値を高めています。
作品制作においては、綿密な準備を整えることも少なくありません。伝えたいテーマに基づき、必要なストーリーを構築した上で、最適なモデルの選定や背景・セットの設営まで行います。コンペティションへの出品を意識する際は「伝わりやすさ」も重視しますが、本来の私の好みは、歴史的背景や物語を深く掘り下げたコンセプチュアルな表現にあります。
アイデアの種は何かに刺激を受けた瞬間に芽吹きます。それに呼応して思考が加速し、脳内で「設計図」が描かれるような感覚です。その貴重な閃きを逃さぬよう、即座にメモを取るようにしています。
スペシャルインタビュー動画
具体的に作例を挙げて作品づくりの裏側を教えていただけますか。
『A Child Holding Us Together』

家族を題材とした作品の1つをご紹介します。
現代において、家族同士が無関心であることは、珍しい光景ではなくなりました。
しかしその静かな断絶は、子供にとっては深い孤独を意味します。本作は、バラバラになってしまった家族の絆を、子供が必死に「捕まえよう」とする物語を描いた作品です。
構図の核となるのは、壁に掛けられた2つの額縁です。1つは両親が幸せの絶頂にあった頃の結婚写真。
もう1つは、15世紀の画家ヤン・ファン・エイクによる『アルノルフィーニ夫妻の肖像』です。
本作はこの古典的名作の象徴性をなぞりながら構築されています。
オリジナル作品において、凸面鏡の周囲には「キリストの受難」が描かれ、横にはロザリオが置かれています。本作ではそれを十字架と同様にロザリオで表現しました。また、忠実や誠実の象徴である「犬」、聖なる場所であることを示す「脱ぎ捨てられた履き物」、そして窓際に置かれた聖なる果実を本作ではリンゴとして、古典のコードを現代のアイテムへと置換しています。
赤いワンピースとシアンのソファによる補色の対比は、視覚的な強さを生むだけでなく、互いに相容れない現代の家族の距離感を印象的に際立たせる効果を狙ったものです。
『Another “The Son of Man” (もう1人の、人の子)』

次に、「見えるもの、その奥にある真実」をテーマにした作品をご紹介します。
シュルレアリスムの巨匠ルネ・マグリットの代表作『人の子(The Son of Man)』へのオマージュとして制作した本作。マグリットは、顔を隠すリンゴというモチーフを通し、「見えているものに隠された不可視の真実」や「世界の不条理」を我々に突きつけました。
私はこれまで、数多くのオマージュ作品を手がけてきました。その目的は、単なる複製ではなく、オリジナルが内包する哲学を現代の視点で「追体験」し、それを「再定義」することにあります。
現在、私は海外コンペの審査員を務める立場にありますが、今なお一人の挑戦者として応募を続けています。それは、自身の成長を止めないためであると同時に、ある危機感を抱いているからです。現代のフォトグラフィにおいて、表面的な美しさのみが評価され、作品に宿るべき「問い」や「魂」が希薄になっているのではないか?本作はマグリットの視点を通し、世界中のフォトグラファーへ「表現の本質」を問いかけるものです。
制作において私が対峙したのは、現代社会を象徴する「AI」の存在です。生成AIやデジタル合成は、表現のスピードと可能性を飛躍的に広げましたが、同時に「真実」の境界を曖昧にしました。
そこで私は、あえてアナログ時代からの技法である「多重露光」を選択しました。本作は、一切の合成やレタッチを排した、カメラ内での一発勝負(In Camera)のみで撮影されたRAWデータ作品です。
世界的に権威のあるコンペ「IconAward」の事務局から、「RAWデータゆえに合成でないことは分かるが、一体どうやって撮ったのか?」という驚き混じりの問合せを受けた際、私は誇りを持ってメイキング映像を送りました。
デジタルが「何でも作れる」時代だからこそ、レンズを通した光の重なりだけで表現する。その不自由なプロセスの中にこそ、マグリットが求めた「真実」への道しるべがあると信じています。
メイキング映像
〈制作の裏側〉
この作品は撮影にあたり多重露光という手法を使用したことにより、ノートPCとカメラをつないで撮影した写真を即時に確認するテザー撮影ができませんでした。階調を確認するにはカメラのモニターでは不十分なため、撮影するたびにPCに読込み、ColorEdgeの画面でしっかりと確認をしました。この画像評価においてColorEdgeが功を奏したことは言うまでもありません。
ColorEdgeの使用感を教えてください。
ColorEdgeは現在使っているCS2740で4台目です。それ以前のモニターを含め、今まで7台のEIZOモニターを使用してきました。私はプリンタのキャリブレーションもするので、センサーはi1Pro 3を使っています。したがってセンサーが内蔵されたColorEdge CGシリーズは、私には必要性がありませんので、CSシリーズのCS2740を購入しました。
長年、ColorEdgeを2台並べて使っています。メインモニターには画像を、サブモニターにはツール類を表示させて使ってきましたが、CS2740の4K解像度は一度使うと戻れませんね。A3が実寸で見られるので、特にアルバム・デザインに重宝しています。
モニターをキャリブレーションするための専用ソフトウェア、ColorNavigator 7も直感的に使用できて便利です。一般的に、センサーでキャリブレーションを行ってもパネル自体の特性に左右され、全てのモニターが同一の表示になるとは限りません。しかしColorEdgeは、高度な設定によってその差異を極限まで追い込める。そこがプロにとっての重要なポイントです。

故島 永幸氏
ホームページ:https://www.photoartkojima.com/
オンライン・サロンについてはこちら:https://www.photoartkojima.com/%E6%95%99%E8%82%B2
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導入製品
- ColorEdge CS2740(後継機種:ColorEdge CS2740-Z)


故島 永幸氏のウエディング/ポートレートフォトの世界的なコンペティションへの挑戦は、2017年の秋から始まりました。8年経った2026年3月現在では、入賞した数は既に400以上に達しています。





