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クリエイティブ

株式会社キュー・テック 様

導入製品

ColorEdge CG318-4K × 1台
ColorEdge CG277 × 7台
FlexScan EV3237 × 1台(後継機種はこちら
FlexScan EV2736W-Z × 15台(後継機種はこちら

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 TV、CM、映画作品の最終調整やグレーディング業務をはじめ、オリジナル動画コンテンツの制作・販売も行う総合ポストプロダクション、株式会社キュー・テックの映像制作スタジオに、4Kカラーマネージメントモニター「ColorEdge CG318-4K」を導入いただきました。
 照井氏、今塚氏、三田氏に、それぞれの業務における導入後の使用感や導入メリットを伺いました。また、同社の4K/8KやHDRコンテンツへの取組みについてもお話しいただきました。
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実際にColorEdge CG318-4Kを導入いただいた使用感はどうですか?

照井氏:CG318-4Kを最終的なリファレンスモニターとして使用しています。
私が担当するVFXでは、作業者のそれぞれのデスクにモニターがあり、その一台一台を同じ色基準にキャリブレーションして制作を進めています。その上で、CG318-4Kは、最終納品時の画像チェックやCGチェックに活用しています。4Kで納品する作品の際も、4K解像度で確認できるため重宝しています。

もう一つの用途として、CG318-4Kはデジタルシネマ規格であるDCI-P3の色域もほぼカバーしているので、劇場作品を扱う際、グレーディングを行う前の色の事前打ち合わせでも活用しています。
今まではMacBookなどのノートブックを使用していましたが、CG318-4Kは色域も広く、4K解像度もあるので、より本番に近い環境で打ち合わせができます。
 
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テクニカルコーディネーター 照井 一宏氏

 

今塚氏:グレーディングの方向性は、打ち合わせ先の制作会社で所有するモニターを見ながら決めることが多く、ある程度は調整を行いますが、モニターも業務用、家庭用とさまざまで、調整にも限界があります。
理想としては弊社持ち込みのモニターで進めたいところです。CG318-4Kは、カラーマネージメント対応で、安定した色再現性を持ち、DCI-P3も広くカバーしています。そして、本体が軽く、持ち運びが容易なので、使い勝手は良いと思います。

 
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第1映像部 カラーワークスグループ
カラリスト 今塚 誠氏

 

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GRADING1 劇場映画の編集、グレーディングを行う。200インチのスクリーンに投影しながらグレーディングができる。シルバースクリーン投影による3D映画のグレーディングも可能。

 

CG318-4KのHDR(PQカーブ)表示対応についてはどうですか?

照井氏:今まで、我々の部署ではHDRでの視聴環境が整っていなかったので、その都度編集室でのプレビューチェックが必要でした。CG318-4KがHDR対応になり、VFX・CG制作においてショット単位でのチェックがその場で行え、本編時にマスモニで確認する際に大きく違わないので、プレビューチェックがスムーズになりました。作業効率が上がりました。
 

三田氏:CGでもいろいろな色域で出力することを考えて、かなり広いレンジのままレンダリングしておくことがありますが、今までは、その広いレンジのまま見られる環境がありませんでした。どういう仕上がりになっているのかを制作現場のモニターですぐチェックできることの意義は大きいと思います。

 

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デジタルコンテンツ制作部 CGIチーム
ディレクター/S3D監督 三田 邦彦氏

 

今塚氏:他社のHDR対応業務用モニターと比較して、CG318-4Kは輝度レンジ幅が300 cd/m2と比較的低めですが、それでもSDR/HDRの差は確実に表現されるので、HDRコンテンツでも使用できることを確認しました。また、CG318-4Kにはキャリブレーション機能があるので正確な色彩で確認できるという安心感があります。プレグレーディングとしては理想的で今後も活用していこうと思います。
 

貴社の4K/8K、HDRコンテンツへの取り組みを教えてください

今塚氏:弊社では、4K映像機器の評価・検証に使用できる4K評価動画像集「QT-4000」を自社制作しています。「QT-4000」内には、4KフルCGコンテンツも用意しており、大マスターからSDR、HDR(PQ、HLG)へLUTで変換し、トランスファーカーブとカラーガマットを変更することで、CG318-4Kでもモニタリングが可能となります。CG318-4Kはそれぞれの形式に合わせて表示を切替えられるので、制作時に複数のモニターで確認する必要がなくなりました。一台で済むのは制作側としては理想的ですね。

昨年(2016年)のInter BEE 2016では、「QT-4000」に加え、自社制作8K動画像集「QT-8000」も参考展示し、多くのカメラマンから反響がありました。

「QT-4000」は次世代コーデックや画像処理エンジン開発などあらゆる映像機器の主観評価を行うことができるリファレンスソフトです。ドラマチックな色彩演出や加工は一切せず、主観的に再現することを目的としています。Inter BEE会場には多くのカメラマンもお見えになり、「撮影ではどのような注意をすれば良いのか」「作業フローを知りたい」という意見も多く、HDRへの関心が高まっていることを感じました。引き続き8K HDRコンテンツの制作にもチャレンジしていきたいです。
 

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707st 過去フィルム作品修復(フィルムのゴミ、傷、揺れの除去など)である「リマスター」作業を主に行う。作業用モニターとしてEV3237、EV2736W-Zをマルチ画面活用。
 

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511st 主力コンテンツである「アニメ」のオンエアー編集、パッケージマスター編集を主に行う。ノンリニア編集機のコントロールパネルに使用しているモニターは、全編集室で「EIZO」製を採用。

 

貴社の強みと今後の展開をお聞かせください。

照井氏:劇場作品を制作するにあたって、CG・VFXから最終オンライン、グレーディングまですべて自社内で行えることは、弊社の大きな強みです。
また、最近では、自社制作8K動画像集「QT-8000」を通して、撮影から編集まで8Kでの制作も経験しました。8Kコンテンツを制作できることも、他社に差別化できる大きな特長と言えます。今後の展開としては、2018年から4K放送が11チャンネル分増えることになりますし、4Kコンテンツはより増えていくと考えられます。今のうちに4K作業を効率よく行える環境を作っておきたいと考えています。

三田氏:「QT-4000」では、グレインノイズがまったくないCG映像をご用意した点が非常に評価されました。弊社コンテンツを使って、パン・フォーカスや解像度までしっかり評価できるように、CG制作者は、かなり細かいところまで再現できる絵づくりをしています。そうした細やかな部分の確認は、普通のモニターではまったくわからないので、ColorEdgeはそういったチェックに非常によいですね。
8KのフルCG版を今まさに作っているところです。データも重くなるし、レンダリングもさらに時間がかかり、苦労していますが、弊社は、これからも他社がやっていないことに果敢に挑戦していきます。

今塚氏:4K/8K、そしてHDRなど新たなフォーマットが順次加えられ、高精細でリアリティのある映像が今後普及していくでしょう。弊社は、QT-4000、8000シリーズの制作に携わったことでさらに新たな技術やノウハウを蓄積できたと思います。カラーマネージメントを理解し、しっかり把握しておかないと結果が大きく変わってしまいます。弊社は、すべての技術スタッフがカラーマネージメントについて理解し、スムーズな作業フローを確立できるように今後も学んでいきたいと思います。

 

■ご協力
株式会社キュー・テック
1981年に、新しい音と映像の未来に着目したパイオニア株式会社はレーザーディスク株式会社(資本金10億円)を設立。同社はレーザーディスク株式会社設立と同時に設置された映像・音響の編集スタジオとして事業を開始し、1989年4月株式会社キュー・テックに社名を変更。レーザーディスク、DVD、HD DVD、Blu-ray Discなど映像パッケージ作品をはじめとして、放送番組、CM、映画作品、プロモーションビデオなどの映像・音声編集ポストプロダクションとして36年に亘る編集サービスを提供し続けています。
株主のメモリーテック・ホールディングス・関連会社とのグループシナジーで「あらゆる映像表現をカタチにする」べく、映像エンターテインメント業界全般へ多角的な映像コンテンツサービスを提供し続けています。
ホームページ:https://www.qtec.ne.jp

 

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